【2016/5/24】土屋正忠総務副大臣面談報告書

土屋正忠総務副大臣面談報告書

日時:2016年5月24日(火)午後3時22分~37分
場所:総務省土屋正忠副大臣室
参加者・図友連:F事務局長、I代表補佐、I監事

(図友連参加者名は個人情報保護の観点よりイニシャルとさせていただきます)

○F事務局長より要望書の趣旨説明。

要望1.公立図書館を、「トップランナー方式」による指定管理者制度導入の検討対象から除外してください

図友連:トップランナー方式が総務大臣から出されているが、自治体において公共図書館が検討対象になれば大変なことになると、市民から不安の声があがっている。

土屋副大臣: 私も武蔵野市で市長を20年間やっていた 。駅前にも図書館をつくり、武蔵野プレイスは私の市長時代に新しい時代の図書館を構想した。自治体も職員を効率化していく時代だ。フルタイムの職員1人分で嘱託3人が雇用できる。市長時代は10人の司書を採用した。開館時間も増えているし、効率的な職員体制が必要だ。館長には民間人を採用して、筑波大学などに勉強に行ってもらった。費用対効果がみえることが必要だ。トップランナー方式と言っても図書館を対象にすると明言しているわけではない。検討対象でこれから検討していくという事だ。

要望2.市町村の図書館協議会委員の報酬を、地方交付税の積算根拠に明記して下さい」

図友連:地方交付税の積算根拠に明記してほしいと要望。昨年度文科省より総務省に要望を上げてもらったが、3月文科省から今年度は措置されなかったと回答があった。なぜ今年度は措置されなかったのか。いつ頃文科省より総務省に要望を上げてもらえばいいのかお聞きしたい。

総務省事務方:「今年より措置されています。」と発言あり。

図友連:F事務局長「その点に関して後程、事務方に確認させていただきます。」と発言した。

 

○行政機関の所有する個人情報をビックデータとして利活用する法律*注1 についてI監事より質問した。

 

*注1

*******  土屋正忠 総務副大臣ブログ2016年05月20日 17:30  ******

「世界初の法律成立~行政機関の所有する個人情報を識別出来ないよう加工して、ビッグデータとして利活用する法律、参議院で可決成立」

IT技術の飛躍的発達によって膨大な個人データを集積、匿名加工し分析して、ビッグデータとして活用が出来るようになった。目新しいところでは、2011年東日本大震災の時、津波情報をどのように受けとめ行動したか、NHKが解析しグラフ化して報道した。身近なところでは、コンビニエンスストアのPOSシステムがある。レジに行って代金を支払うと店員さんがデータを打ち込み、本部では売れ筋の商品を分析し配送する。男女別や年代を推定してデータとして活用すると商品開発につなげることが出来る。

グーグルの地区別お天気情報やリアルタイムの渋滞情報なども同様の技術だ。個別のデータを匿名化してビッグデータとして活用すれば新しい産業やビジネスが生まれるのでは?個人情報(パーソナルデータ)を正確かつ膨大に蓄積しているのは行政機関だ。そこで行政機関の個人情報を匿名化した上で利活用できないか、一方行政機関の所有する情報は、各々の法律に基づいて半ば強制的に集めたものであり、個人情報の保護が最優先である。

行政目的以外に利活用する場合でも、肝心の行政執行に差しさわりがあっては本末転倒だ。これらを調整し、個人情報保護を最優先しながらも利活用出来るという法律が、本日参議院本会議で可決したPD法だ。

正式名称は「行政機関等の保有する個人情報の適正かつ効果的な活用による新たな産業の創出並びに活力ある経済社会及び豊かな国民生活の実現に資するための関係法律の整備に関する法律」である。

世界で初めての法律となるのだが、この執行にあたっては十分国民の理解を得なければならない。

公布後基準となる政令を1年半かけてつくり、平成29年末頃執行となる。

所管は総務省行政管理局で、担当副大臣は私である。

*******  ブログ引用おわり**********************

 

図友連:行政機関が保有する個人情報を行政がビックデータとして使うということか?

副大臣:いや違う。民間企業が行政情報を使うことができるということだ。匿名化して、個人を特定することをできなくした情報を使う。施行まで1年半以上の期間を置いている。ツタヤ等の民間企業が個人情報保護法に触れるとなると当然処罰の対象になる。

 

○6月末までに要望内容について文書での回答を求めた。

(I監事記)

 

<土屋正忠総務副大臣面談後の動き>

○総務省の事務方とお話しできる場を面談後に設定できないか交渉したが、事前申し込みがないということで面談できなかった。

○F務局長から5月26日に総務省大臣官房政策評価広報課情報公開渉外第1係長三宮(さんぐう)友樹氏に問い合わせる。紹介された担当課 総務省財政局交付税課坂本氏に確認したところ今年度から措置されているとの回答あり。

・図書館協議会委員の報酬は 今年度28年度より地方交付税の積算根拠に明記されている。

・措置されていることが、どこに書かれているか尋ねたところ、一般に向けては7月頭くらいに出る「地方交付税制度解説」に金額とともに書かれている。それまでは書かれていることを確認できるものはない。

・6月末までの図友連への要望書に対する文書回答には金額も含め回答をさせてもらう

                               (F事務局長文責)

>> 地方自治を支える公立図書館の振興を求める要望書(総務省宛)

>> 土屋正忠総務副大臣面談報告書(PDF)

>> 参考資料:図書館協議会_制度解説(案)(PDF)