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【2018年1月1日】パンフレット「ツタヤ図書館」の“いま”改訂版 発行

図書館友の会全国連絡会では、『「ツタヤ図書館」の“いま”』改訂版パンフレットを作成いたしました。

初版はこちらからご覧ください。

この「ミニパンフレット」の趣旨

○まずは知ろう
物議をかもす「ツタヤ図書館」が全国にできようとしています。「ツタヤ図書館」の論争は図書館としてのあり方を超え、地方自治そのものを問うまで発展しています。
この小冊子は、「ツタヤ図書館」の現状を簡単にお伝えすることで、疑問点・問題点を理解する糸口になることを目的としています。

全文PDFを公開しています。本文書の趣旨をご理解の上、当会の著作権を尊重した適正なご利用をお願いいたします。

>> 「ツタヤ図書館」の“いま” 改訂版 (全文PDF)※公式サイトへ

「ツタヤ図書館」の“いま” 改訂版 出典リンク集

※〔注1・2〕【番号】は、それぞれパンフレット中の注記および章番号です。本文も併せてお読み下さい。

【1】
◯『日本の図書館 統計と名簿』(日本図書館協会図書館調査事業委員会編/発行:日本図書館協会)

○武雄問題文書館?資料室

◯ツタヤ図書館関連メディア報道一覧

【2】
○たけおポータル 予算・財政状況

○武雄市図書館・歴史資料館を学習する市民の会

○武雄市歴史資料館

○武雄市図書館

◯武雄市定例教育委員会(H29.3.30)会議録
(議事録のP12に、レンタルコーナーと学習室に関する記録があります。)

◯武雄市図書館レンタルコーナー31日閉鎖 2017年05月31日

◯武雄市図書館 館内マップ

◯武雄市図書館・歴史資料館 利用者アンケート結果を公表2017年07月21日(金)

◯武雄市図書館DVDコーナー、市が返却要請へ2016/12/13

◯平成28年12月武雄市議会定例会一般質問 12月13日

◯平成28年12月武雄市議会定例会一般質問 12月14日

【3】
◯中核市で初、ツタヤ運営CCCが指定管理者候補者に 新和歌山市民図書館【2017.12.1】

◯和歌山市駅に直結、「ツタヤ図書館」開館へ 最大規模【2017.12.1】

◯JR延岡駅前にTSUTAYA運営の市複合施設、再来年3月オープン【2016.7.20】

◯高梁市図書館オープン 【2017年2月4日】

◯ツタヤ図書館、宮城にも 多賀城市が新設、運営委託へ 2013年05月25日

◯第二次多賀城市立図書館基本計画、多賀城市立図書館移転計画

◯TSUTAYA図書館に「NO!」 愛知県小牧市の住民投票で反対多数 2015年10月04日

◯ぬぐえぬ不安、深まらぬ議論 2015/10/9

◯新図書館は直営 新方針案 名鉄小牧駅前に建設 /愛知 毎日新聞2017年4月28日

◯ツタヤ図書館「住民投票を」周南市、署名活動へ 2015年11月08日

◯【TSUTAYA図書館】山口県周南市に住民投票を請求へ 8737人の署名 2016年01月12日

◯2016.2.17 ツタヤ図書館問題 周南市が是非問う住民投票条例案 反対派の直接請求受け

◯住民投票条例案否決で請求団体代表「市民の声、無視に憤り」 建設巡り市議会 /山口 毎日新聞2016年2月23日

◯ツタヤ図書館 武雄など全国連絡会発足 2016年03月26日

◯『「公募もせずCCCの指定管理を決めたのは誤りだった」と指摘したのに対し(中略)
教育長は「駅前再開発などまちづくりと一体で考え、選んだ。議会の議決など手続きも適切」との答弁(毎日新聞 2015年10月15日地方版)』

◯平成27年第3回多賀城市議会定例会会議録(第6号)
平成27年10月14日(水曜日)

【4】
◯武雄市図書館リニューアル4年 「知の拠点」の視点で検証を 2017年06月02日

◯CCC運営の武雄市図書館 来館5.4%減68万人
16年度 注目落ち着き、登録更新せず

◯岡山・高梁市図書館が年間目標来館者数20万人達成 2017年05月20日

◯高梁市「平成29年第1回 3月定例会-03月08日-03号」P159,P160
「純粋に図書館の利用者数、これを把握することができないだろうか。」との質問に対し教育次長が「純粋な図書館への入館者のカウントでございますが、これにつきましては正直なところできかねております。」

◯「高梁市教育委員会 総合教育会議 会議録」の「総合教育会議録」P7
1日平均の入館者数2,193人に対し、1日平均の貸出冊数が764冊
(ほか、図書館関連記事は、総合教育会議資料P9、会議録P3)

◯<ツタヤ図書館>開館1年 利用者150万人超 2017年03月21日

◯平成27年 多賀城市教育委員会第11回定例会会議録
「来館者数 のカウント等のために設置するICケ?ートを表しています。これは、A棟の 玄関となる東側と北側の2か所に設置します。
A棟は図書館と商業施設を一体利用することによるそれそ?れの強みを活か した相乗効果を狙い、図書館エリアと商業施設エリアは複数個所て?自由に行 き来することか?て?きることとしています。
このため、図書館入館者数のみのカウントは行わす?、図書館運営の成果につ いては、入館者数の多寡で図るのて?はなく、現在の図書館て?の課題となって いた市民利用率の向上なと?によって測定することとしています。」

◯「昨日は中心市街地活性化対策特別委員会の傍聴に出てました。」

◯駅ビル掲示「周南市立駅前図書館」、名称再考求める決議

◯報告せず“徳山”削る 2017年08月16日

◯市民と「共に」決めよう 2017年08月21日

◯たけおポータル 予算・財政状況
「「予算」の各年度当初予算」より

◯図書館年報(海老名市)《平成28年度版》
4.図書館経費
(2)当初予算推移

◯多賀城市 予算
「各年度「当初予算」内 予算説明書関係資料
多賀城市一般会計予算説明書(歳出編2・第8款?第14款)」

◯高梁市
一般会計予算書

◯周南市の予算について
各年度の「一般会計予算に関する説明書」内「土木費、消防費、教育費、災害復旧費、公債費、予備費」

【5】
◯海老名「ツタヤ図書館」70点 リニューアル1年で教育長

◯武雄市「こども図書館」CCCが運営 2017年02月23日

◯「武雄市こども図書館の建設がスタート!」

◯武雄市こども図書館がオープン!見どころをご紹介!

◯武雄市こども図書館がオープンしましたよ!(市の広報番組「市役所だより」より)

【6】
○「武雄図書館リニューアル時の資料選定にみる指定管理者制度のagencyproblem」(8/5)

○「10年以上前のExcel本や「公認会計士受験本」・・・ 武雄市図書館はTSUTAYAの「在庫処分」なのか」(8/12)

○【武雄市図書館選書】市教委「図書購入費を削り、本の落下防止対策費に」樋渡前市長は「関知せず」

○東野圭吾の小説『手紙』は手紙の書き方コーナーに 海老名TSUTAYA図書館の怪

◯〔注1〕議会リポート(図書館問題速報(第2弾)山口良樹後援会発行)

◯2016.07.03 ツタヤ図書館、ついに不信強める市が大量「古本」選書を拒絶!CCC関連会社から大量購入

◯2017.01.14 ツタヤ図書館 古本を市場価格の9倍で大量購入の疑い…1冊ごとの価格精査せずどんぶり勘定

◯2017.08.06 ツタヤ図書館、古い本を大量に「新刊」として定価で購入の可能性

◯ツタヤ図書館、ダミー本3万5千冊に巨額税金…CCC経営のカフェ&新刊書店入居 2017.03.18
↑この記事を裏付ける議事録の記録「インテリアとして、洋書やダミー本を置く」
◯平成28年10月25日 中心市街地活性化対策特別委員会-10月25日-01号 P.2 ◎ 中心市街地整備課長(野村正純君)

◯平成28年11月 第6回臨時会-11月01日-01号
P.5 ◎ 中心市街地活性化対策特別委員長(清水芳将議員)

◯ツタヤ図書館、お飾り用の読めない洋書購入に巨額税金投入…高さ9mの棚に固定 2017.04.22

【7】
◯「俺らの持ち味は独自分類だから(週刊東洋経済2015.10.31)」

【8】
◯武雄市図書館 よくある質問 利用カードについて

◯2016.03.27 ツタヤ図書館、税金を使ってTカード会員勧誘…貸出カード作成者に勧誘DM

◯「図書館業務の民間委託についての提言」

◯2015-02-28 武雄市の小学校で図書利用カード(含むTカード)が一斉作成されることの違和感

◯2016.04.06 ツタヤ図書館、小中学校で実質的なTカード勧誘活動を展開…教師は説明受けず憤慨

◯ツタヤ図書館、利用者にTポイント付与で波紋…CCCを選定した教育委員長が館長に天下り 2017.03.07

◯ツタヤ図書館、利用者にTポイント付与&会員情報をCCCへ送信が発覚…市議会に波紋 2017.03.30

◯ツタヤ図書館、市が否定した利用者へのTポイント付与を実施…税金でCCCへの利益供与に該当か 2017.04.17

◯議会通さずのTポイント付与考えなおさないの?

【9】
○文化通信 2015年10月26日(立ち読み)

○CCC事業概要

○TRC-運営実績

◯〔注2〕図書館総合展「”武雄市図書館”を検証する」全文(樋渡啓祐市長、糸賀雅児教授、CCC高橋聡さん、湯浅俊彦教授) 激論、進化する公立図書館か、公設民営のブックカフェか?

【10】
◯「CCCに任せると決めたのは市。こっちは任せられた範疇で運営している。市民にも文句を言える仕組みがある。(週刊東洋経済2015.10.31)

【11】
◯【新武雄市図書館】高層/巨大書架の考察

【参考】
○CCCの運営する図書館(通称「TSUTAYA 図書館」)に関する問題についての声明

○カフェのある図書館マップ(東日本版・西日本版)

○図書館と大型書店を融合した文化・交流施設『OKEGAWA honプラス+』

○学校図書館の整備充実に関する調査研究協力者会議

◯「天下り」「露骨」との声続出! 樋渡啓祐・前武雄市長がCCC子会社ふるさとスマホ社長就任 DATE:2015.07.29

◯衝撃事実発覚 あの樋渡前武雄市長がツタヤ関連企業に天下り! 2015.8.12

◯2016.02.06 ツタヤ図書館、市側の元図書館協議会会長がCCC天下り疑惑…新館長に就任

◯2016.02.15 ツタヤ図書館、市から「天下り入社」疑惑の新館長を直撃!「市長から声かけられた」

◯【TSUTAYA図書館】多賀城市立図書館の館長、「健康上の理由」で辞職へ  2016年10月26日

◯多賀城「ツタヤ」図書館、館長に前多賀城中学校長 2017年4月11日

◯2016.11.17 ツタヤ図書館、強引にCCCへ委託先決めた市教委委員長が新館長就任か…再び天下り人事疑惑

◯ツタヤ図書館、利用者にTポイント付与で波紋…CCCを選定した教育委員長が館長に天下り 2017年3月7日

 

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2014年5月17日 図友連学習会「ビッグデータってなに ???」動画公開

2014年5月17日 図友連学習会「ビッグデータってなに ???」
― ビッグデータ時代のプライバシー保護 ― が
大阪府豊中市千里公民館で行われました。
講師は高木浩光 氏(産業技術総合研究所 主任研究員)です。
講演の模様をビデオで公開いたします。

2014年2月24日 「図書館の民間会社による管理・運営に関する意見・要望」の送付について(海老名市・多賀城市あて・要旨)

平成26年2月24日
各 位
図書館友の会全国連絡会 代表 福富洋一郎

「図書館の民間会社による管理・運営に関する意見・要望」の送付について

私たちは、公立図書館が「地域の知の拠点」として発展することを願い、全国各地で活動する市民団体・個人の連絡組織です。本日、別紙の通り神奈川県海老名市と宮城県多賀城市の市長と教育委員長に対し「図書館の民間会社による管理・運営に関する意見・要望」を提出しました。

佐賀県武雄市図書館は、昨年4月にカルチュア・コンビニエンス・クラブ社(CCC)を指定管理者とする図書館としてリニューアルオープンしました。書店とCD/DVDレンタルショップ、コーヒー店(スタバ)を配置することにより入館者を増やし、このことは全国的に注目を集めています。そして海老名市、多賀城市、山口県周南市など、武雄市を参考にする自治体が出てきたと報道されています。私たちは、武雄市民や図書館利用者、全国の公立図書館員や図書館友の会会員の見学情報を集めた結果、武雄市の事例は、公立図書館の振興・発展ばかりでなく地方自治のあり方にとっても、大きな問題・課題があると深く憂慮しています。

私たちは、この意見・要望書で指摘した6つの問題点・課題について、直接の関係者ばかりでなく、全国の自治体の図書館行政に携わる方、議員、マスコミ関係者、そして何よりも公立図書館の主人である住民一人ひとりに広く伝わるよう、心から願っています。

ご承知のとおり、日本の公立図書館の「図書館数」・「資料費」は、G8各国平均から大きく立ち遅れております。また図書館の要となる「司書」の配置も、公立図書館・学校図書館ともに大変貧しい状態にあります。その中で近年、公立図書館に指定管理者制度を導入したり、窓口業務を民間会社に委託する自治体が増えています。しかし、それは公立図書館が担うべき図書館サービスの低下につながり、私たちが目指す理想の図書館づくりにはそぐわないものとして、これまでもその問題・課題を提起してきました。

この意見・要望書を、これからの図書館のあり方を考える参考にして頂ければ幸甚に存じます。

2014年2月24日 「図書館の民間会社による管理・運営に関する意見・要望」の送付について(海老名市・多賀城市あて・要旨 PDF)

>> 2014年2月24日 図書館の民間会社による管理・運営に関する意見・要望(海老名市あて)
>> 2014年2月24日 図書館の民間会社による管理・運営に関する意見・要望(多賀城市あて)

2014年2月24日 図書館の民間会社による管理・運営に関する意見・要望(海老名市あて)

平成26年2月24日
海老名市長 内野 優 様
海老名市教育委員長 海野惠子 様

図書館の民間会社による管理・運営に関する意見・要望

図書館友の会全国連絡会
代表 福富洋一郎

私たちは、公共図書館の充実と発展を求めて活動している図書館友の会の全国組織です。
佐賀県武雄市図書館は、昨年4月にカルチュア・コンビニエンス・クラブ社(以下「CCC」という。蔦屋書店、CD/DVDレンタルショップのTSUTAYAの運営会社で、スターバックスのライセンス提供を受けている)を指定管理者とする図書館としてリニューアルオープンしました。
このことは全国的に注目を集め、民間ノウハウ活用のモデルの一つとして紹介され、武雄市を参考にする自治体があると報道されています。海老名市も武雄市を参考にして、市立図書館の改善策を考えているのではないかと思い、ご参考までに武雄市図書館の実績を評価し、問題点・課題を6点にまとめてお伝えしたいと思います。この意見・要望に対し、ご回答をお願いします。

私たちは一昨年5月、樋渡武雄市長が、東京の代官山蔦屋書店で記者発表して以降、この動きに関心を持ち、武雄市民や図書館利用者、全国の公立図書館員や図書館友の会会員の見学情報を集めてきました。そして、この武雄市の事例が、公立図書館の振興・発展ばかりでなく地方自治にとっても、大きな問題・課題があると考えるに至りました。そして平成25年7月7日に「武雄市図書館の民間会社による管理・運営に関する声明書」を発表しましたので、これもご参考にしていただければ幸甚です。

1.Tカード採用は営業支援でありビッグデータへとつながる恐れ
武雄市図書館の指定管理者であるCCCにとって、Tカードは重要な営業促進手段の一つです。図書館カードにこのTカードを併用することについては、情報セキュリティ関係者や日本図書館協会、日本文藝家協会等から数々の懸念が表明されました。そのため、図書館利用者が従来の図書館カードを選択することも認めるようにはなりました。しかし、現場では丁寧な説明がないままTカードへの勧誘が続いています。海老名市がどうしてもTカードを図書館に使用しなければならないか、慎重に検討することを要望いたします。

図書館利用に特定のポイントカード使用を認めることは、CCCと提携しTカードを導入している事業者への便宜供与となり、営業支援行為であり、公平公正であるべき行政として大きな問題です。また、「利用者の貸出履歴など、個人情報が洩れたり、商業利用されたりすることはない」と説明していますが、一民間会社であるCCCが図書館利用に係る情報を集積することになり、ビッグデータとして自己情報コントロール権が侵害されることを懸念しています。

2.市民によるオープンな議論の場の提供を
市民の幸せを考える市政を目指すのであれば、公立図書館の管理運営に関することは事前に詳細情報を提供し、広くパブリックコメント等で市民の声を聴くとともに市民との意見交換の場を提供してください。海老名市はこれまでも市民の意見を取り上げてきていますが、懸念する市民に対し、さらにオープンな議論の場の提供を要望します。

図書館や歴史資料館など社会教育施設へ指定管理者制度を導入する最大の問題点は、業務の継続性が担保されないことだと考えます。指定管理者制度の目的が、民間活力の導入による住民サービスの向上であれば、競争の論理により数年で指定管理者が変わる可能性は大です。CCCは利益が出なければ撤退します。当然、図書館の司書や専門的職員も変わります。公立図書館は、日々の業務に加えて、町の記憶遺産や文化資産を収集・整理・保存し、次世代に引き継ぐという使命も併せ持っています。それを担う司書の専門性や、地域住民との協同作業は数年で培われるものではありません。費用対効果を考慮しても司書の継続的な確保は図書館にとって最重要課題です。だからこそ、市民は図書館への税金の投入を認め、その責任を行政に果たすよう求めています。

武雄市教育委員会は、図書館サービスをCCCに丸投げしてしまい主体的に教育機関として図書館の管理・運営を継続して行っておりません。本を借りてポイントをためたり、コーヒーを飲みながら本が読めたり、図書館で本や雑誌が購入できることが、その使命に勝るとは思えません。

3.CCCの採用は、地域振興に結びつかない懸念
CCCという東京に本社ある民間会社に図書館運営を委託するということは、人材とノウハウの根幹部分が地元に根付かず、東京に流出するということを意味します。地域振興のため東京から企業を誘致してくるというモデルは、これまでにも地域経済の中央依存や衰退など破たんを見ているはずですが、今回はそれを繰り返すことになります。

イタリアで始まったスローフード運動は、アメリカのファストフードチェーン店を拒否して、地産地消、即ち地域自立をめざすものですが、これは教育文化行政にも当てはまるものだと思います。東京に目を向けるのではなく、郷土の歴史・文化を大切にして、地元書店と共存共栄することが、真の地域振興策ではないかと考えます。
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2014年2月24日 図書館の民間会社による管理・運営に関する意見・要望(多賀城市あて)

平成26年2月24日
多賀城市長 菊地健次郎 様
多賀城市教育委員長 浅野憲隆 様

図書館の民間会社による管理・運営に関する意見・要望

図書館友の会全国連絡会
代表 福富洋一郎

私たちは、公共図書館の充実と発展を求めて活動している図書館友の会の全国組織です。

佐賀県武雄市図書館は、昨年4月にカルチュア・コンビニエンス・クラブ社(以下「CCC」という。蔦屋書店、CD/DVDレンタルショップのTSUTAYAの運営会社で、スターバックスのライセンス提供を受けている)を指定管理者とする図書館としてリニューアルオープンしました。

このことは全国的に注目を集め、民間ノウハウ活用のモデルの一つとして紹介され、武雄市を参考にする自治体があると報道されています。多賀城市も武雄市を参考にして、市立図書館の改善策を考えているのではないかと思い、ご参考までに武雄市図書館の実績を評価し、問題点・課題を6点にまとめてお伝えしたいと思います。この意見・要望に対し、ご回答をお願いします。

私たちは一昨年5月、樋渡武雄市長が、東京の代官山蔦屋書店で記者発表して以降、この動きに関心を持ち、武雄市民や図書館利用者、全国の公立図書館員や図書館友の会会員の見学情報を集めてきました。そして、この武雄市の事例が、公立図書館の振興・発展ばかりでなく地方自治にとっても、大きな問題・課題があると考えるに至りました。そして平成25年7月7日に「武雄市図書館の民間会社による管理・運営に関する声明書」を発表しましたので、これもご参考にしていただければ幸甚です。

1.Tカード採用は営業支援でありビッグデータへとつながる恐れ
武雄市図書館の指定管理者であるCCCにとって、Tカードは重要な営業促進手段の一つです。図書館カードにこのTカードを併用することについては、情報セキュリティ関係者や日本図書館協会、日本文藝家協会等から数々の懸念が表明されました。そのため、図書館利用者が従来の図書館カードを選択することも認めるようにはなりました。しかし、現場では丁寧な説明がないままTカードへの勧誘が続いています。多賀城市がどうしてもTカードを図書館に使用しなければならないか、慎重に検討することを要望いたします。

図書館利用に特定のポイントカード使用を認めることは、CCCと提携しTカードを導入している事業者への便宜供与となり、営業支援行為であり、公平公正であるべき行政として大きな問題です。また、「利用者の貸出履歴など、個人情報が洩れたり、商業利用されたりすることはない」と説明していますが、一民間会社であるCCCが図書館利用に係る情報を集積することになり、ビッグデータとして自己情報コントロール権が侵害されることを懸念しています。

2.市民によるオープンな議論の場の提供を
市民の幸せを考える市政を目指すのであれば、公立図書館の管理運営に関することは事前に詳細情報を提供し、広くパブリックコメント等で市民の声を聴くとともに市民との意見交換の場を提供してください。多賀城市はこれまでも市民の意見を取り上げてきていますが、懸念する市民に対し、さらにオープンな議論の場の提供を要望します。

図書館や歴史資料館など社会教育施設へ指定管理者制度を導入する最大の問題点は、業務の継続性が担保されないことだと考えます。指定管理者制度の目的が、民間活力の導入による住民サービスの向上であれば、競争の論理により数年で指定管理者が変わる可能性は大です。CCCは利益が出なければ撤退します。当然、図書館の司書や専門的職員も変わります。公立図書館は、日々の業務に加えて、町の記憶遺産や文化資産を収集・整理・保存し、次世代に引き継ぐという使命も併せ持っています。それを担う司書の専門性や、地域住民との協同作業は数年で培われるものではありません。費用対効果を考慮しても司書の継続的な確保は図書館にとって最重要課題です。だからこそ、市民は図書館への税金の投入を認め、その責任を行政に果たすよう求めています。

武雄市教育委員会は、図書館サービスをCCCに丸投げしてしまい主体的に教育機関として図書館の管理・運営を継続して行っておりません。本を借りてポイントをためたり、コーヒーを飲みながら本が読めたり、図書館で本や雑誌が購入できることが、その使命に勝るとは思えません。

3.CCCの採用は、地域振興に結びつかない懸念
CCCという東京に本社ある民間会社に図書館運営を委託するということは、人材とノウハウの根幹部分が地元に根付かず、東京に流出するということを意味します。地域振興のため東京から企業を誘致してくるというモデルは、これまでにも地域経済の中央依存や衰退など破たんを見ているはずですが、今回はそれを繰り返すことになります。

イタリアで始まったスローフード運動は、アメリカのファストフードチェーン店を拒否して、地産地消、即ち地域自立をめざすものですが、これは教育文化行政にも当てはまるものだと思います。東京に目を向けるのではなく、郷土の歴史・文化を大切にして、地元書店と共存共栄することが、真の地域振興策ではないかと考えます。

4.武雄市における地方自治法や図書館法等の法令遵守違反
自治体の首長が、特定の民間会社を指定管理者に選定し、十分な情報公開をしない地方自治のあり方は問題です。スピード感を重視するという理由で、行政が遵守すべき手続きを市長が軽んじてきました。 武雄市長の独断でCCC1社を指定管理者として指名したことは、受注価格、公平性、透明性に問題があり、地方自治に求められる公共調達の適正化方針に反します。また市立図書館の改造に当たり、CCC社の営業部分も公共投資で実施したことは、問題があると考えます。特定の民間会社を優遇することは、公平公正を旨とする行政の立場を逸脱していると私たちは考えます。

多賀城市では武雄市とは状況が違っていますが、図書館政策を市民に示さないまま、武雄市と同様にCCCという特定の民間会社を特命したと市民に誤解を与えないようにご説明をお願いいたします。

5.市民が求める公立図書館像との乖離
改めて言うまでも無く、公立図書館が担うべき公共性は、すべての住民、特に社会的に弱い立場の住民の基本的人権や知る権利を守ることにあると考えます。公立図書館は、高齢者や子どもたち、障がい者、低所得層などの社会的弱者の利用を基本と考えるユニバーサルサービスの構築・提供を第一に考えるべきです。 武雄市図書館は、リニューアルして商業主義が目立ち、この「民主主義の砦」としての公立図書館の役割と公共性への配慮がまったく欠如してしまいました。

また、市民が求める図書館サービスは、利用者に対応したサービスや貸出サービスだけでなく、レファレンス等の情報サービス、さらには地域の課題に対応したサービスなど多様なものです。多賀城市におかれては、これらの図書館サービスを十分行える態勢づくりを目指していただくよう要望します。(【参照】「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」(平成24年12月19日 文部科学省告示)

6.公共サービスの商業化の抑制、公共の場の安心・安全の確保
今回武雄市は、書店とCD/DVDレンタルショップ、コーヒー店を配置することにより入館者を増やしました。武雄市では、図書館の来館者を大幅に増やすことが地域の活性化につながり、成功だと評価しています。

しかし私たちは、公立図書館に求められる本来の公共サービスは逆に弱体化したと考えます。民間会社であるCCCは、書店やレンタル、コーヒー店の営業から、収益を上げることができます。事実武雄市図書館では、貸出も可能な雑誌資料の所蔵タイトル数を大幅に減らし、書店での販売を促進しています。商業色が前面に出てきたため、経済的に恵まれていない高齢者や子どもを持つ親たちが利用を躊躇する状況が生まれてきています。リニューアルオープン後、まだ、判断力があるとはいえない子どもたちが嬉々として自動貸出機でTカードを使っている姿や、図書館利用者の座席でも誤ってCCC社員が商品購入を要求したことなどは、境目のない「商業施設」との同居の弊害ではないでしょうか。

また天井まで続く書架に詰め込まれた本は、地震時、凶器と化して利用者を襲う危険性が懸念されています。一部はダミー本であるようですが、多賀城市もこの天井まで続くデザインを採用する等、武雄市図書館のデザインを取り入れようとしているのではないかと懸念しています。商業化を抑制するとともに、公共の場の安心・安全の確保を要望します。

以上

【参考】 「私たちの図書館宣言」
http://totomoren.net/aboutus.html#sengen
私たちは図書館のあるべき姿として、2009年に「私たちの図書館宣言」を発表しました。その前文で、「図書館は人類の叡智の宝庫です。読み、調べ、学び、交流し、必要な情報が得られる教育機関として、私たちの自立と地域社会の発展になくてはならない施設です。」 そして、第7項目では「教育委員会の責任で設置し、直接、管理運営される図書館」と宣言しています。

2014年2月24日 図書館の民間会社による管理・運営に関する意見・要望(多賀城市あて PDF)