【2015年12月12日】湯浅俊彦氏との面談報告


湯浅俊彦氏との面談報告

日時:2015年12月12日(土)12時30分~13時30分
場所:立命館大学衣笠キャンパス「研心館」3階「司書課程共同資料室」
参加者:湯浅俊彦氏(立命館大学文学部 日本文学研究学域 日本文化情報学専攻 教授)
:IN KS FY(以上3名、図友連)
(図友連参加者名は個人情報保護の観点よりイニシャルとさせていただきます)

 

面談趣旨:

図書館総合展シンポジウム「公共図書館の未来像」での 図友連提出小牧市長あて要望書に関しての湯浅氏発言について、直接その考えをお聞きするという事で面談依頼を行った。

①「2.10月4日の住民投票の結果にかかわらず、上記1.を市長として決断してください」としたことについて「住民投票の結果にかかわらず」と、住民投票自体を軽視するようなことを要望書の中に書いているのは、私としてはちょっと納得できない」

②「「ごみ本」とか言う言い方が先ほどの不適切な図書とかと一緒でちょっとよくわからない」

面談内容:

今回は小牧市の要望書に関しての湯浅氏の考えをお聞きするというスタンスで面談に臨みました。下記は当日のすべての発言ではなく、必要と思われる部分です。

1【図】シンポジウム当日 要望項目2についてのみパワーポイント画面に映し出され、その説明部分についての画像や説明がなかったことを伝えました。

2【湯】自治体で住民投票をしたら、住民の意思を尊重するべきである。住民投票以後にこの2の内容が要望として出てくるのならばわかるのだが、この要望書での「住民投票の結果にかかわらず・・・」という趣旨がわからない。

住民投票が終わってから、住民投票の結果はダメだったが、それでも、正確な情報提供がなかったから、もう一度再検討して下さい、と言うのは分かる。

3【図】説明文の部分を説明

4【湯】その部分を読み上げたほうがよかったのかもしれないが、趣旨は同じではないか

結果にかかわらず やめなさい、住民投票はどうでもよいというように読める。

5【図】住民投票がどうでもよいという事ではない、説明文の 住民投票までに市長が白紙・再検討の表明をしてほしかったが、住民投票の日程も迫っているので・・・という要望書提出の背景を再度説明した。

6【湯】住民投票よりも市長の決断の方が上ということになる。市長の決断を皆さんは期待しているということになる。住民が何を言おうが市長が決断してください、住民でなく市長が決めると読めるので、非常に民主的でないと感じた。住民投票を尊重するのが民主主義ではないか。

7【図】私たちの思いが、伝わっていない要望書という事か。

8【湯】図友連の考えは説明文でなく 要望文の中に入れ込むべきではないか。だれが読んでも住民投票の結果を否定している。市長が決定して、住民投票をやる意味がないというように読める。

9【図】最終的には 事業の決定権は市長が持っているのではないか。

10【湯】住民は正確な情報を持っていないから 住民投票の結果にかかわらず市長が決めてほしいという事か。

11【図】住民や市長がこの時点で正確な情報を持っていないという事であって、住民が正確な情報を持っていないから住民に聞いても無駄だという事ではない。

12【湯】「ごみ本」という表現について、私は日本ペンクラブの言論表現委員会の副委員長をしているが、色々な表現内容の中で「ごみ本」といういい方は大きな問題で、これは個人的にはペンクラブに問題提起したいくらいである。不適切な図書だということで教育委員会や教育長が判断して、図書館の自由であるはずの選書に乗り出してくるのに危惧を感じている。シンポジウムは時間がなかったのでその後触れることはなかったが、不適切な図書だとか「ごみ本」だとかは、日本ペンクラブなどでは問題を感じる表現である。かっこで但し適切な言葉が見当たらずこれを使うと書いているが、この段階で図友連が図書館の自由宣言とか、図書館の資料収集の自由とか資料提供の自由とかを理解していたらこんな書き方、「ごみ本」などという書き方はまずしないと思う。どこからこの表現が出てくるのか非常に不適切である。

13【図】どのように表現すればよいのか

14【湯】本の内容については単純ではないという事である。このように要望書の中に入れていくという事がである。図友連の「ごみ本」の定義があって、例えば具体的な本の名前があるとすれば、その本を所蔵している全国の図書館を探してあったとしたら、その図書館に同じような要望書を出しますか。その本を入れるべきではないというように。要望書に入れているのだからここは良くて、ここはダメという事はない。それは論理的におかしい。教育委員会や教育長が選書をしますというようになったら日本の民主主義は吹っ飛んでしまう。

CCCのやり方が良くない、やめるべきだというのは自由であるが、今回の要望書の言い方は非常に問題がある。「住民投票の結果にかかわらず」というのは 最初から道徳的価値観があってそれにみんなを従わせるような運動のやり方である。自分たちは正義を実現する行動を起こしている団体であって、それ以外は情報も少ないし判断ができないからこちらが正しい、市長のリーダーシップでやってくれという・・・これは日本図書館協会が出しているテキストシリーズの『図書館情報資源概論』(p.147)の中にもでてくる典型的な「道徳、思想の守護神と信じている」というものをこの要望書に感じる。TRCやCCCを批判するのは自由だが、この批判のやり方は民主主義をおとしめる可能性のあるスタイルだと思う。

15【図】中古書店で売れ残ってしまってそのままでいけばお金を出して引き取っていただくというような本が大量に含まれているという問題なので、今おっしゃったのとは違う観点である。

16【湯】「ごみ本」というのは何なのか

17【図】ほかに使い道のない本のことである。

18【湯】なぜ他に使い道がないのか。

19【図】ほかに適切な表現がなかった

20【湯】定義できないものを要望書の中に入れて批判することはできない。運動だから

自分で定義しておかなければならない。

21【図】かっこで説明しているのが定義であるし、不適切な本とは違う。

22【湯】ゴミ本というのは色々あって、いわゆる「ショタレ本」とか「ゾッキ本」とかと、出版界の2次市場で流れていく本、資金繰りとかで困って新刊なんだけれども流していく本、全くの中古、新古書があるので、それを問うのであれば個々に書かないと。それ以外書き方がないから「ごみ本」では。

23【図】マスコミなどでもそのように表現をしている

24【湯】例えば図書館から除籍された本が古書として海外に出回ったりしているが、商品価値としては「ごみ本」、普通には流通しない。要望書に書くのであれば丁寧に書かなければならない。新刊本、新刊だけれども2次流通させている本、古書のなかでも新古書と古書、古書店の中でもワゴンセールで出しているもの、神田神保町の店先で無料で持って帰ってくれと置いてあるものなどどのことを言っているのか。マトリックスを作ればどうか。

非商業か商業か。非商業の中でも出版なのか、新古書店なのか、古書店なのか、図書館なのか。図書館も寄贈しますとか あげますとかあるが、そのどこが「ごみ本」なのか。要望を出しているわけだから、丁寧に区分けをしなければ。だれでも納得できる言葉でなければならない。中古書店という言い方もわからない。新古書店と古書店をあわせてセカンドハンドを扱っている書店という意味でしょうが。「マスコミ・ネット」もわからない。どのマスコミなのか。

そもそも図書館の議論の中で「ごみ本」と言ったら終わりではないか。

25【図】購入のリストは見られたか。

26【湯】それは内容について入っていこうとしているので。今回は要望書についてのみのお話ということで。何年版とかもあって、例えばwindows95版だとかいったことでもなかなか難しい。簡単に図書館情報学の立場から言えばあんなのはダメですねとはなかなか言えない。今回そんなに情熱をもってツタヤ図書館を調べるのだったらあらゆる図書館を調べてみてください。新しく買うことにという事に対しての批判が要因だという事はわかっています。それについては問題ありだと。高橋さんに電話をしてそれは大問題だと言いました。でも、それぞれの図書館でそれを言い出したら図書館はがたがたですよ。言いたいことはもっと別のところにあるのでしょう。図友連としてはCCCがやろうとしている図書館像に異議があるわけで、そこは追及したらいいと思う。文言のことについてここでやり取りをするのではなくて、自分たちが思う図書館の理想像について追及するという事で公開討論会を行ったりすればいいのではないか。そうすべきだと思う。

私の考えは一貫していて住民が判断することだ、これが1点です。どういう図書館を選びたいか。ツタヤ図書館がいいという市民なのか、例えば伊万里市民図書館がいいという市民なのか。それは住民が決めていくべきだと思う。今回引っかかったのは、そこを否定しては終わりだという事である。本の内容に優劣をつけるのか、住民が決めるのは住民が騙されているみたいだとかというニュアンスが感じられる。

大阪府の市場化テストのときは反対運動でパンフレットも作られた。5年たってあそこでは非常にいいモニタリング評価をしたし、モニタリングとか最初のアンケート調査結果とか、いろいろ材料はあるが、それを認めない人がいるという事だ。利用者は騙されているからだとか、レファレンスなどではなく接客態度がいいからという事で騙されているからだとか、モニタリング評価も否定し、それは情報が騙されているからだ、私たちの会の言うことが正しいと言っているように聞こえる。

手続きを踏んでいないことは批判してもいいが、理想の図書館をつくるということにたいして、最低限、住民の意見を尊重するとか、色々な情報を提供していくとかは図友連の果たしていく役割ではないか。他の自治体の実践例などを紹介していくとか。私は神戸市立図書館協議会でも色々な情報を提供している。

 

要望書についての話はここまでで、その後(全体の約4分の1くらい)は 図書館協議会について、TRCなどの新事業導入のスピードの速さについて、電子書籍について、図書館運営体制についてなど 湯浅氏からのお話があった。この部分については 後程まとめをいたします。

(文責 FY)

>> 湯浅俊彦氏との面談報告(PDF)

【2015年9月28日】武雄市をモデルとした新図書館建設の再考を求める要望書(小牧市長宛)


平成27年9月28日

小牧市長 山下史守朗 様

図書館友の会全国連絡会
代表 福富洋一郎

 

武雄市をモデルとした新図書館建設の再考を求める要望書

 

平素より小牧市政にご尽力なされていることに、心から敬意を表します。

私たち図書館友の会全国連絡会は、図書館づくり、図書館の応援団として全国各地で活動をしている団体・個人の全国組織です。会発足から10年余、毎年、総務大臣、文部科学大臣に要望・交渉など図書館の発展振興のための活動を行ってまいりました。

このたび、貴市が武雄市をモデルとした新図書館の建設計画を進めていること、また、この建設計画の是非を問う住民投票が行われることを知りました。私たちは、貴市がモデルとしている佐賀県武雄市図書館は、極めて大きな問題を抱えた図書館であると考えています。武雄市が情報公開に応じなかったため、指定管理者カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)が大量の「ごみ本」(売れ残れば中古書店はごみとして処分する本、マスコミ・ネットは「ごみ本」と言う。適切な言葉が見当たらずこれを使う)を大量に購入していたなどの選書問題が明らかになったのは、ようやく最近になってのことです。

加えて、武雄モデルを導入した神奈川県海老名市でも、同じく大量の「ごみ本」の購入計画が発覚しました。海老名市立図書館はCCCに株式会社図書館流通センター(TRC)が加わった共同事業体が指定管理者となり、その元に起きたことです。この2社は、貴市が想定する指定管理者と同じです。新小牧市立図書館建設基本計画は、武雄市とCCCをめぐる疑惑が明るみに出ていない段階において、武雄市をモデルとして作成したものであり、武雄市の実態が明らかになりつつある今、慎重に対応することを強く要望いたします。

 

【 要 望 】

 

1.現在の新小牧市立図書館建設基本計画を白紙に戻し、再度検討してください

2.10月4日の住民投票の結果にかかわらず、上記1.を市長として決断してください

 

【 説 明 】

 

1.「住民投票の結果にかかわらず、市長として決断」するということは民意の尊重に反するように見えますので、誤解を招かないために説明します。

 

現在疑惑を起こして問題になっている民間企業に、その成果を期待し莫大な公費(税金)を投入する事業を委ねることを避けるのは、為政者として当然のことと考えます。ましてや、疑惑のある企業に、疑惑を起こしているのと同じ事業を委ねることは、市民に大きな損害を与える恐れがあることを分かっていながら、それを看過しているように思えます。住民投票にかける前に、市長が白紙・再検討を表明することが相応しいと考えますが、すでに投票日程も迫っていますので、上記の要望とする次第です。

また、一言付け加えれば、住民投票は、正確な情報の提供があってこそ民意が正しく反映されますが、不都合な事実が伏せられるようなことがあれば、民意が誤って反映されることになりかねないことに危惧を持つからでもあります。

 

2.今、武雄市図書館で顕在化した課題について説明します。

  

武雄市は平成25年4月、CCC(蔦屋書店、DVDレンタルショップTSUTAYA、ツタヤ系列スターバックス、Tカード等を経営)を指定管理者として武雄市図書館をリニューアルオープンし、このことは、従来の図書館のイメージを一新した「新しい図書館モデル」として、マスコミも大きく報道し、優れた図書館の姿として国民の間に喧伝されました。この「新しい図書館モデル」は、CCCと樋渡前武雄市長独断のコラボレーションの所産であり、その最大の功労者である樋渡前市長は全国から招かれ、輝かしい成果として講演してきました。当然ながら、この目覚ましい「成功モデル」の跡を追う自治体も出てきました。貴市もその一つであろうと思います。

しかし、今、「新しい図書館モデル」をめぐって、CCCや樋渡前市長への疑惑をマスコミが一斉に取り上げ始めました。発端は、CCCがリニューアル開館時に選定購入した1万冊の中に「東京おいしい店ガイド2000~2001」「公認会計士第2次試験2001」「ラーメンマップ埼玉2(1997年刊)」などの「ごみ本」を、CCC関連の古書販売会社ネットオフから買っていたと報じられたことにあります。このことでCCCは異例の謝罪文をネットで発表しました。

時を置かずに、武雄市に次いで「新しい図書館モデル」を導入した神奈川県海老名市(貴市と同じく、CCCにTRCを加えた共同事業体が指定管理者)でも、武雄市と同じように「ごみ本」が発覚しました。10月1日のリニューアルオープンに向けて、今年度1万冊購入予定のうち、8343冊の購入リストが明らかになりましたが、武雄市と同様に古書が多く、加えて、半数の4126冊を料理本が占めること、「アイミクロンメガネクロス」20件(本と言うよりは「メガネ拭きの布」である)や40年から10年前くらいのさまざまな雑誌を含んでいることが明らかにされました。購入リストはネットで公開されていますので、直接ご覧になって、ご自身でご確認いただくよう要望します。どんなにひどい内容であるか、お分かりになると思います。(URLを本要望書末に付記)

このようなことが起きる背景は、指定管理者制度のもとでは例えば年間2億円の指定管理料で1億円が残れば、その1億を指定管理会社の取り分とする契約が通常的になされていることにあります。海老名市でも通常の契約がなされていれば、最低1万冊の本を安く購入すればCCCの利益は増えることになります。利益を優先させる民間会社のもとでは、きちんとして本を選択購入しようということもなくなります。安い本を買って、選書もいい加減となれば、蔵書の質は落ち、利用者の足は遠のき、図書館への信頼は失われます。CCCはこのような図書館運営を行ってきたのではないでしょうか。

加えて、樋渡前武雄市長が、民間社団法人「巨樹の会」の理事に今年6月、CCC子会社「ふるさとスマホ株式会社」の社長に7月、就任していたことが明らかになりました。「巨樹の会」は武雄市立病院の民営移譲法人であり、「ふるさとスマホ株式会社」は武雄市図書館の指定管理会社CCCの子会社であったことから、マスコミが取り上げ、多くの人を驚かせました。また、武雄市図書館の改修に伴って締結された二つの業務委託契約の内容が「ずさんで違法」として、住民が現武雄市長を相手に、委託費約1億8000万円を当時の責任者の樋渡前市長に損害賠償請求するよう求める裁判が、現在起きています。

3.武雄市とCCCを巡る疑惑について説明します。

 

武雄市及びCCCを巡る疑惑は、①武雄市は税金を使って民間会社CCCに便宜供与を図ったのではないか、②その隠れ蓑として武雄市図書館を利用し、図書館を壊しボロボロにしたのではないか、ということです。武雄市で何があったのか、貴市でも十分に調査されていることと思いますが、私たちの把握している疑惑、問題点の一端について、ご参考までにお伝えします。

(1) 指定管理料の使途が明らかにされてないこと。例えば蔦屋書店店員と図書館担当社員の区別がないので、公費(税金)で蔦屋書店店員のほぼすべてをまかなっていることもありえないことではないこと。その他便宜供与と見えるもの(例えばテナント料、光熱費負担、商業施設の宣伝料等)は多数あります。

(2)CCC営業と競合する多くの資料が図書館から排除されたこと。CCCの要求で、DVDレンタルショップTSUTAYAにするために、当初計画にない蘭学館が廃止されてしまったこと。

(3)CCCの商業店舗を作るために4.5億(追加工事を除く)の公費(税金)で改修を行ったこと。入口付近の主要部分をCCCの商業店舗に与えたこと。

(4)指定管理業者選定に当たっては、定められた手続きを踏まずに、市長の独断でCCCを指定管理者とする基本合意書を契約したこと。

(5)安全性をおろそかにした改修計画から、図書館部分に問題が多発したこと。

①2階バルコニーに冷暖房設備が無く中間期でも異常な高温となり、急遽巨大なシーリングファンを取り付けたが殆ど効果が無い。②2階バルコニー壁の4メートル高層書架に本の落下防止を取り付けたがその効果に疑問が指摘されている。③2階バルコニーの避難経路が不十分で、建築基準法違反状態が放置されている。④図書館部分の書架が、JIS規格でないと思われるCCC仕様で製作されており、その安全性・耐用年数などが不明で、火災・地震等の災害時対応が十分に検討されていない。

(6)その他、Tカード採用による個人情報漏洩の危険性の問題、全国統一的NDC方式を採用せず、独自の武雄市21進分類法で配架しているため、今でも書架の整理が不十分な状態が続いている問題など。

 

以上、要望の趣旨を3点にまとめ説明いたしました。改めて申し上げるまでもなく、市民に開かれた地方自治を進めるために、「情報公開」「説明責任の遂行」「透明性の確保」の3原則は欠かせません。このことが生きていなければ、その地方自治体は市民の信望を失います。貴市が「新しい図書館モデル」としている武雄市図書館はこの3原則を満たしていないために大きな課題を抱えています。

CCCとTRCの共同事業体を指定管理者として「新しい図書館モデル」を目指している海老名市では、武雄市図書館で「ごみ本」発覚直後に、市議会だけでなく行政(市長、教育長)も不安を感じ、具体的にチェックしてみると、武雄市図書館と同様「ゴミ本」の購入計画が進んでいました。海老名市の議会、行政が不安を感じていたように、指定管理者である民間会社が力を持っており、行政(市長、教育長)のコントロールがきかない民間会社だということが分りました。私たちの見るところでは、逆に民間会社が行政をコントロールしているかのように見えます。このような民間会社を公立図書館の指定管理者にして良いのでしょうか?絶対にしてはならないと思います。

 

ここに及んで、新小牧市立図書館建設基本計画を一旦白紙に戻すことの難しさは、私たちにも理解できることではありますが、それができるのは山下史守朗市長のみと考えます。市民から英断と称される決断をしてくださいますことを心から要望いたします。

 

【参考】

海老名市立図書館の選書リスト(海老名市議会議員 山口良樹氏の公式ホームページ)

http://www.yoshiki-yamaguchi.com/report7sokuho.html

http://www.yoshiki-yamaguchi.com/SenshoList1.pdf

http://www.yoshiki-yamaguchi.com/SenshoList2.pdf

 

  連絡先: 図書館友の会全国連絡会 事務局長 船橋佳子

※(住所・TEL省略)

 ※個人情報保護の観点より事務局の連絡先はホームページでは非公開とさせていただきます。お問い合せは図友連HP http://totomoren.net/メールフォームよりお願いいたします。

 

 

【追記:注】「新小牧市立図書館建設基本計画」とあるのは、平成21年度に策定した同計画ではなく、ここでは山下市長が進めている「現在の新図書館建設計画」を指しています。

>> 【2015年9月28日】武雄市をモデルとした新図書館建設の再考を求める要望書(PDF)

【2015年5月26日】図書館協議会を必置とする法改正等の要望書(文部科学省宛)


平成27年5月26日

文部科学大臣 下村博文様
文部科学副大臣 丹羽秀樹様

図書館友の会全国連絡会 代表 福富洋一郎
図書館問題研究会 委員長 中沢孝之
その他賛同59団体

図書館協議会を必置とする法改正等の要望書

私たちは公立図書館が地域の情報拠点として発展することを願って、その振興のために各地で活動を行ってきました。今年3月の国会における平成27年度の予算審議において、学校図書館の整備充実や公立図書館の悉皆調査に関して積極的な発言をいただき感謝申し上げます。

ご承知のように、公立図書館は、図書館法第3条の「図書館奉仕」の条文にあるように、その地域の状況に即したサービス・活動を、地域住民の希望に沿って行うことが求められております。それを具体化したものが、 図書館法第14条から第16条に規定される図書館協議会の制度です。このように図書館運営への住民参加と情報共有に大切な役割を果たすことが期待されている図書館協議会ですが、全国には、設置目的に適った活動を行っている図書館協議会がみられる一方、任意設置であるために図書館協議会を設置していない市町村も多数あります。また、全国的に図書館協議会がどのような状況にあるのか、具体的な把握もされていません。この制度が十分に生かされないままであることは極めて残念なことです。

公立図書館を振興発展させるために、この図書館協議会に関し、私たちは下記の3点を強く要望します。ご多用のところ恐縮ですが、6月末日までに図書館友の会全国連絡会代表に文書でご回答をお願いします。

1.公立図書館には図書館協議会を必ず設けなければならないとすること、及び、図書館協議会委員の任命はいわゆる公募枠を必ず設けて行うこととする法改正を行ってください。

2.地方交付税措置に関し、市町村立図書館の図書館協議会委員の報酬に関して、都道府県立図書館と同様に積算根拠に明記するようにしてください。

3.全国の図書館協議会の状況と課題を把握するため、悉皆調査を行ってください。

以上

連絡先 図書館友の会全国連絡会事務局長 船橋佳子

※個人情報保護の観点より事務局等の連絡先はホームページでは非公開とさせていただきます。お問い合せは図友連HPメールフォームよりお願いいたします。

>>【2015年5月26日】図書館協議会を必置とする法改正等の要望書(文部科学省宛)(PDF:参考資料・賛同団体一覧付)

【2015年5月26日】丹羽文部科学副大臣面談報告書


丹羽文部科学副大臣面談報告書

日時:  2015年5月26日(火)17時20分~17時30分
場所:  丹羽秀樹文部科学副大臣室
面談者: 丹羽秀樹文部科学副大臣
図友連参加者: FK・AK・AS・IK・IN・KO・H・FN
(図友連参加者名は個人情報保護の観点よりイニシャルとさせていただきます)

・丹羽文部科学副大臣に要望書を手渡ししている写真撮影

FK:本日はお忙しい中 面談の時間を取っていただいてありがとうございます。

私たち図友連は このリーフレットにありますように北は北海道から沖縄まで全国に会員がいる市民団体です。

昨年度までも文部科学大臣宛て要望書を提出し、何項目か要望をしていましたが、今年度の要望書は図書館協議会1点に絞っています。

その後要望書要請項目の説明・・・

先程まで文部科学委員会委員、文教科学委員の議員を中心に要請行動を行っていました。

丹羽副大臣:今日はお越しいただいてありがとうございます。要望書は確かに受け取りました。図書館は本当に大事だと思っております。私には8歳の子どもがいますが、何かお勧めの本はありますか?

IN:それなら『としょかんライオン』がお勧めです。翻訳の絵本ですが、図書館のことも分かって、いい内容です。

丹羽副大臣:ありがとうございます。子どもたちは図書館をよく利用していますが、私が地元の図書館に行ってあれこれ言うのはどうかと思いまして、行ってはいないのですが、国立国会図書館は利用しています。

FN:ぜひ図書館をどんどん利用してください。

FK:笠議員からも3月の予算委員会で公立図書館の役割について極めて大きいと言われ、文部科学省に悉皆調査をしてほしいと質問がありました。

丹羽副大臣: 笠先生には大変お世話になっております。

FN:丹羽副大臣によろしくと伝えてほしいと先ほど面談した笠議員からもうかがってきました。浮島議員からも丹羽副大臣は頑張ってしてくださるとお話を伺ってきました。浮島議員からオリンピックのバッジをいただいて 面談の際つけていってくださいという事で皆つけております。

丹羽副大臣:要望書の内容は確かに承りました。頑張っていきたいと思います。

KO:私が住んでいる多摩市では、図書館協議会はあり、これとは別に市民懇談会も開かれますが、現在、図書館7館を3館にする話が持ち上がっています。公共施設の老朽化等の問題と一緒で・・

丹羽副大臣:それは大変ですね。

FK:今日はお時間とっていただきありがとうございました。要望書の件どうぞよろしくお願いいたします。

(文責FN)

>>丹羽文部科学副大臣面談報告書(PDF)

>>【2015年5月26日】図書館協議会を必置とする法改正等の要望書(文部科学省宛)

【2015年5月26日】文部科学省事務担当者との面談報告書


文部科学省事務担当者との面談報告書

日時:  2015年5月26日(火)17時35分~18時05分
場所:  文部科学省会議室
面談者: 水畑順作氏(文部科学省生涯学習政策局社会教育課 企画官)
稲田幸昌氏(文部科学省生涯学習政策局社会教育課
図書館振興係長(人権・高齢者教育担当)

図友連参加者: FK・AK・AS・IK・IN・KO・H・FN
(図友連参加者名は個人情報保護の観点よりイニシャルとさせていただきます)

(以下敬称略)

FK:丹羽副大臣が図書館のことに非常に関心を持っていただいていて非常にうれしかった。子どもさんがいらっしゃって関心をお持ちでした。図書館協議会の必要性についてもわかっていただいていたと思います。文科省の事務方から説明をしていただいているのだと思います。ありがとうございます。今回は文部科学委員会、文教科学委員会の議員さんを回りましたが、図書館協議会についてはわからない方もいらっしゃいました。市民参加の形や情報公開の形という事では図書館協議会があるという事が大事だという認識を議員さんに伝え、各自治体でも頑張ってほしいと思っています。

この間お会いしてご説明した後、項目1.2.3について進展したことが少しはあったか、進展はなくても社会教育課から他の課にあげたらこんな反応があったという事があったか、その点をご説明頂けませんでしょうか。

水畑:1番目についてはこの間皆さんとお会いした時から基本的に変わったことはありません。図書館協議会必置の法制化について、FK代表もお分かりかと思いますが、近々には難しいと思いますが、副大臣が申しましたようにその重要性については私どもも昔からわかっていたことですし、図書館協議会がもっと活発になっていかなければならないという思いは同じです。2番目と3番目について、調査は致しますが、悉皆調査は難しい。データとしてはすべての図書館に図書館協議会があるかないかは社会教育調査で、今最新の調査をしています。3年に1度の平成27年10月1日現在の調査です。今回は事情があって4年空いていますが、定期的にとっておりますので、担当部署で準備をしています。全図書館に図書館協議会があるのかないのかはこれで出てきます。これが活発に動いているのかどうかという調査については、3300の図書館のデータを集めるのは大変ですし、私たちとしても処理しきれないので、抽出で行わせていただきたいと思っています。

前回皆さんから事前打ち合わせで、会として図書館協議会については大事に思っている、その点で今回働きかけていきたいと伺って、私も各地の図書館協議会のHPで、どんな議論をしているのかという事を見ていますが、すごく熱心なところもあれば、行政からの今年度事業を説明して終わりというところもあります。うまくいっている所は、なぜ活発にされているのか、おざなりにしか開かれていないところはなぜおざなりになっているのか、そこの情報をしっかり取っていきたいと思っています。その意味でこの間も意見交換をさせてもらったように、うまく使えている所、機能している所を積極的に全自治体に情報提供していって、使いようによっては使えるのだと情報提供をしていきたいと思っています。もし、何か行政的な問題で図書館協議会が停滞している、形骸化しているのならばそれを改善する策を考えなければならないと思っています。

法改正をしたいと思っても、理屈だけでなくて、図書館にとって有益だという証拠を示さなければならないし、図書館協議会は大事だという事をわかって頂かなければならない。2月の大臣からの笠先生への答弁でも丁寧に実態把握をしていきますと申しておりますので、丁寧に把握はしていきます。悉皆調査とは違うという事はご理解いただけると思います。

2番目については、年に1回地方交付税について各省から要望を出すことになっています。その前に総務省には一度相談に行きたいと思っています。それはお約束します。総務省には聞きますが、本当に要望が出せるのかどうか、出した場合に認めてもらえるのかどうかは、分かりません。

KO:総務省のどこに行かれますか?

水畑:地方交付税交付金の担当、自治財政局になると思う。

FK:何か意見のある方は出してください。

意見の出る間、3番目の悉皆調査ですが、ピックアップしてより詳しくという事ですが、詳しい調査の時に調査項目をどのような項目でやるか、たとえば、形骸化していますかどうですかという質問ならば NOとは答えないと思うので、どういう言い方をするか、年何回とかいうのを聞くのかどうか。私たちは会員のいるところから来た情報で調査をしましたが、悉皆調査ではないが、まとめてあります。今回日本図書館協会にもきちんと調査をしてほしいと言っていますが、まずはどんな項目がいいのか、学校図書館の調査の時は調査項目を2年に1回、少しずつ変えてやっています。項目についての意見を出せば、やるかやらないかは調査をする皆さんのところで決めていただければいいが、意見は聞くよということであれば、我々も提出したいと思っている。昨年の第100回全国図書館大会の図友連主催の分科会では、図書館協議会をしっかりやっている団体が報告しました。課題として関心を持っているので、もう間に合わないかもしれませんが、いつまでにどういう形で出せばよいかを教えていただきたい。

水畑:この調査は私たちだけでやるわけでなく、専門家、日図協からも参画していただいてやりますので、ちゃんと専門家の話は聞いて行います。

FK:言い出したからには、私たちも意見を出し、日図協にも働きかけをしたい。実態が分かれば次の作戦を練ることができます。こういうパンフレットはご存知ですか、図書館協議会をPRするときに参考になります。・・・と下記資料のパンフレットを提示。

提示した資料:「ご存知ですか?わたしたちのまちの社会教育委員さん」~官民協働の先駆けとしての社会教育委員を目指して~ 文部科学省 一般社団法人全国社会教育委員連合 発行 <内容>全6ページのカラーパンフレット(社会教育委員とは・社会教育委員の役割・全国の配置状況・社会教育委員の意識・わが町の社会教育委員会議の特徴・郡単位組織の設立経緯と研修及び活動の紹介・社会教育委員の経験から現役の委員へのエール・社会教育委員への期待社会教育委員制度の意義、必要性・今後の課題・参考法令)

FN:このリーフレットの図書館協議会版を作成して、PRという形は取れないですか。

水畑:予算を確保する必要がある。

FK:お金がないという問題であれば、例えば、クラウドファンディングなどの手段もあります。図友連が文科省と協力してパンフレットを作り図書館協議会の重要性を訴えるという事であれば、我々もお金をだしますから。

水畑:私たちもこのようなパンフレットはあったらいいなと思います。

FN::こういうパンフレットは作ろうと思えば文科省で作れるということですか

水畑:作れます。

FN:財源をどこから出してくるかという事が問題なのですね

FK:どれくらいかかるか教えてもらえれば、具体的に詰めていく事ができる。ぜひパンフレットの件は考えていただきたい。

議員さんに言っても、市民に言っても 図書館協議会の大事さ、図書館の大事さをわかっている市民は多くない。図書館に登録している市民は3割から4割、7割の市民は図書館で本を借りたこともない、本は買えばいいと言っている人がまだ多い。図書館の重要性を訴えるにはPRが必要だと思う。

水畑:ぜひ日図協さんにもお話をしてください。我々もお話をしますので。

FN:うまくいっている所の情報提供というのは具体的にどのように行いますか。

水畑:事例集か、このようなパンフレットのような形か、文科省のHPとなるかもしれない。そこは決まっていません。せっかく集めた情報は有効活用したいと思っています。できれば冊子の形が良いかとは思うが。

FN:各自治体の教育委員会が手に取らなければ動かないと思うので、そこまでたどり着ける方法をお願いしたい。

水畑:全市町村立教育委員会に冊子ができました、事例集ができました、などの通知を出します。

FN:文科省が作成してくれれば市民も文科省にお願いして取り寄せてPRできるのでぜひお願いします。

FK:よい例として、学校司書について文科省が作成したパンフレットが有効だったので、図書館協議会についても作成をよろしくお願いしたい。

FN:図書館協議会でパンフレットなどが出されれば、効果はあると思うのでよろしくお願いしたい。

水畑:図書館協議会だけでなくて、レファレンスとかもあるので、図書館協議会単独という事にはならないかもしれないが、図書館協議会を含んだ事例集というのは、ほしいと思っています。しっかりと調査をやっていきます。

FK:学校図書館の活性化の次は公共図書館の活性化をお願いしたい。それに市民も参加するという事で進めたい。今、民営化などでひどい図書館がどんどん増えている。これをなんとか食い止めるには、ちゃんと住民が参加し、自治体が情報開示をしながら検討する場を作っていく事が必要である。

水畑:これは申しあげなければならないが、私どもは図書館協議会の活性化は大事だと思っていますが、それと指定管理の話とは別だと思っています。指定管理は法律の制度であり、私たちはニュートラルの立場です。

AS:指定管理者制度の図書館に、図書館協議会があるかないかとか、指定管理者制度が入ったという事で図書館協議会がなくなったなどの事例など、悉皆調査とは別の項目でされるのであれば、その項目の中に私たちの提言も含めた図書館協議会の項目をいれるのはどうですか。悉皆調査は無理とおっしゃったので。

水畑:項目については既に決まっています。平成27年度の社会教育調査の項目は既に決まっています。

AS:図書館協議会を今から入れ込むことは無理ですか

水畑:無理です。すみません。

AS:社会教育調査はいつごろ自治体にだされるのか

水畑:10月1日現在の調査であり、今ちょうどその調査票の準備をしていると思いますが、項目は決まってしまっています。

社会教育調査は統計法に定められた国の基幹統計で、図書館だけでなく社会教育全体について、3年に1回取る調査です。これは悉皆です。そこに出てくるのは全国の図書館数と、図書館協議会があるかないか、数は出ます。

AS:図書館協議会に関しては、3年に1回の基幹統計では、図書館協議会があるかないかの項目しかないという事ですか。

水畑:そういうことです。

AS:そのほかの調査とは

水畑:今年度私ども独自の調査で、図書館協議会が活発になっているのかいないのか、抽出で行います。

AS:いつごろ調査しますか。

水畑:今年度中には行います。

AS:調査項目をこちらの方から提言するのは、リミットはいつですか。

水畑:6月中旬くらいにいただければ、検討の材料にはさせていただきたい。最終的には専門家に相談するが。

AK:抽出の数は

水畑:まだ決まっていません。

AS:先ほど言われていた、総務省には2年に1回要望を出すといわれたが。

水畑:毎年です。

AK:毎年。地方交付税の要望は。

AS:毎年ですね。総務省には毎年要望を出しているという事ならば、いつくらいに行かれるのか

水畑:正式に出すのは、予算と同じで、毎年8月末ごろ。

FK:なぜ県立図書館だけ入っていて、市町村立図書館は入っていないのか。記録のようなものは残っていないのか。我々も理屈がわからない。

水畑:わからない。我々も知りたいと思っている。

FK:お金が多いからいやだとか・・・そういう問題ではないと思うが。

AS:博物館は入っているのか。

FK:公民館は。

水畑:公民館は、都道府県立はないので市町村で入っている。博物館は都道府県だけ。

FK:丹羽副大臣の発言からから言えば、ぜひきちんとあげて説明しないとおかしくなる。調べれば調べるほど謎の世界に入り込んでしまう。我々は文科省に期待するしかないので。動けるところは動いていきたい。昨年までは総務省にも要望書を出して、二之湯副大臣と面談した。

添付した資料「望ましい基準」を読むとしっかり書いてあるので、これを読んで自治体が図書館協議会を作らなければいけないと言ってくれればいいが、PRがまだまだ足りないと思う。

水畑:アンケートで自治体に設けない理由を聞いてみたい。

FK:それがきっかけとなって、図書館協議会がせっかく法律にあるので、実態が明らかになるのが大事だと思う。

本日はどうもありがとうございました。どうぞよろしくお願いいたします。

(文責 FN)

>>文部科学省事務担当者との面談報告書(PDF)

>>【2015年5月26日】図書館協議会を必置とする法改正等の要望書(文部科学省宛)