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【2018.5.29】文部科学省事務方面談報告書

日時:平成30年5月29日 11:30~12:10
場所:文部科学省会議室
面談者:文部科学省生涯学習政策局社会教育課 運営支援係長(施設担当)久保晃一氏、法規係長 楠 明香里氏
<図友連>代表以下8名

<図友連>

これまで文書回答でなくて口頭でお願いするということで、この事務方との会議の議事録をオープンにするという方法を取ってきました。我々は全国の会員に報告しなければならないので、今年もそのようにさせていただければと思っております。よろしくお願いします。

<文科省>

いただいたご要望に対して、回答させていただくというというほうがよろしいでしょうか。

<図友連>

そうですね。我々も今年は大議論して、5点に絞って要望しました。それをひとつずつ回答していただき、そのあとその他ということでよろしくお願いします。

<文部科学省>

指定管理者制度の導入については、設置者が判断することで、第一に、利用者に対する一般サービスの充実に資するように配慮しつつ、設置者である地方公共団体において議論していただくものです。導入の後に戻すということも、議論の上ではあり得ると考えます。1の(1)については、指定管理者制度の問題点というところだけに注目して調査するのは難しいところです。1の(2)については、文科省として補助金は廃止されていますが、指定管理者制度の導入に関連して判断されるものではないと認識しています。

<図友連>

それでは1番の指定管理の問題について補足説明しますと、図書館への指定管理制度導入は、渡海元文科大臣がそぐわないと発言されましたが、最近はさらに一段強めて、図書館学専門家の山口源二郎教授が、そぐわないどころか、民主主義の根幹を破壊する制度であるとおっしゃっています。指定管理制度の導入は、地方公共団体が決めることであって、文科省が決めることではないということは承知したうえで強く要望しています。指定管理を導入している図書館以外の公の施設では、メリットデメリット議論があるかもしれませんが、こと公立図書館に関しては、そぐわないどころか民主主義の根幹を破壊するという学者も出てきた新たな段階と、一旦導入した福岡県小郡市や山口県下関市などは課題があるために直営に戻っています。最近、茨城県守谷市が直営に戻す方針が出て話題になっています。市民側からも情報が出ているので、文科省として、本当にどんなメリットもあるのか、まず(1)は、学者が言っていることが正しいかの実態を調査して欲しいという要望です。片山善博元総務大臣の講演録を読むと、指定管理者制度導入を明確に否定しています。

それから(2)のところは、少なくとも補助金とか起債許可の対象にしないように、文科省として、各省庁に徹底していただきたい。各省庁に要望すると、文科省が図書館について管轄しているので、文科省が言ってこない限りは、図書館法を考えずに図書館を整備して、賑やかないいのができますと言われてしまいます。愛知県小牧市では、住民投票で反対されようと市長としては駅前にとにかく賑やかな図書館を作ると言っています。例えば神奈川県海老名市は、図書館法における図書館を作るのですかと市長さんに聞きました。もし“図書館アミューズメントセンター”を作るのなら、私は文句を言わずむしろ褒めるかもしれませんと言ったら、“図書館法に基づく図書館を今回作った”と言っているので、文科省の調査と見解を出していただきたいと思います。ということで、1番について(1)(2)を出しました。私以外に言いたい方、どうぞ。

<図友連>

去年、一昨年でしたか、トップランナー方式、総務省の方でいったん出されて、具合が悪いということで、文科省もふくめて判断をされ、撤回されたと思う。誘導策としては、こういったものが頭の中にある。メリットデメリットがあるというふうな形じゃなくって、やっぱり問題点があれば問題点があるということを示していっていただきたい。図書館法に定めている設置目的からしてね、その設置目的を果たすような施設なのかどうなのか、ということについて、なんらかのやっぱり見解を、それぞれの住民から求められた時には示してほしいなというふうに思うその点についてはどうか。いわゆる文科省でそういう法律を作って、図書館という仕組みを作っているということやから、その仕組みに合っているかどうか、ということが市民感情としては非常に気になるところだ。

<文部科学省>

繰り返しになりますが、地方公共団体がそれぞれの地域の実情に応じて判断されるものであるため、設置者において適切に判断いただきたいと考えます。メリットデメリットについては、まさに直営に戻したところがあるというお話しをうかがっているが、そういったものもぜひ情報提供いただきたいと考えています。

<図友連>

そうですね。昨日図友連は総会を午前中にやって、午後はお互いの情報を交換しました。もうお読みになったかもしれませんが、茨城県守谷市では、今年から指定管理を入れたところ問題が発生して、指定管理会社の責任者が議会で謝罪したそうです。その後、図書館協議会で一生懸命検証して、守谷市長が指定管理は止めるという方向性をきちんと出したそうです。図友連のメンバーが発表したので、みんなから質問が出ました。その情報は、毎日新聞の茨城版に出て、まだ全国版に出ていないホットなものです。文科省の方にも、必要情報は送るようにしたいと思いますので、ぜひ実態を調べていただきたい。それから、福岡県小郡市のときには小郡市の職員だった永利和則さんという方が、そのまま出向して新しい指定管理図書館の館長になったのですが、教育委員会の情報が入らないなど、非常に困ったそうです。横浜市では、指定管理を導入した公の施設は900位ありますが、図書館は1館だけなのです。全18館の18分の1。公園とかスポーツセンターなどは指定管理の導入は多いですが、指定管理の中で導入率が一番少ないのが図書館。問題点を抱えているからこそ、みんな慎重にやっているのが、ある意味現実かなと思います。他の方、指定管理についてもしあればどうぞ。

<図友連>

特に、今のように、人手不足のとこも問題が露呈してきて、仕事自身が回らないからどんどんこんなことじゃ生活できへんということもあって採用された人もやめていっていくと、だから指定管理でとったのに実際には回らくて社長が謝りに行くっていうのはそのさっきの守谷の例ですよね。

<図友連>

それと新しい情報では、指定管理の会社として「ツタヤ図書館」は問題だが、大手の会社ならまかしておけば大丈夫だ、という話が出ていますが、企業分析をすると、競合会社間での指定管理者の決め方や、会社の社員のワーキングプア問題など課題が浮かび上がってきます。

<図友連>

抜け道が、あくどいと思いますよね

<図友連>

私は民間会社で働いてきたので、あくどいというより、民間企業では当たり前の行動だと思います。民間会社は利益を出すのが目的であり、問題は、本当に社会教育施設の運営を民間会社に任せていいのか、というところが問われていると思います。2番に進めさせていただきますと、2番目は図書館協議会の問題です。

<文部科学省>

図書館協議会については、地域住民のニーズを汲み取り、図書館自体が適切に応えていくために必要な機関でありますので、各種機会を通じて、設置を促しているところです。ご案内のとおり、市町村の図書館協議会の報酬について、地方交付税の増額が認められたところ、各地でより一層活発な取組が展開されることを期待しています。(1)については、実態として、社教調査では、設置率は年々伸びており、平成27年の調査研究においてでは、回数や人数の平均から算出している部分がございますので、参照していただきたい。(2)については利用者の声を十分反映して運営を行うために、設置者である地方公共団体の判断によっては、委員の公募も必要であると考えられる。基準についても条例で定めるということになっており、その事例等については、各種会議で周知をしていきたいと思います。(3)で、協議会が連絡、提携する組織の設置も必要な場合もあるかと考えますが、地方分権の趣旨を鑑みると、設置者である地方公共団体が地域の実情に応じて設置運営をするというのが基本となります。

<図友連>

ありがとうございました。図書館協議会についてはここ数年言い続けています。昨年の総務省への要望では、文科省も同じ立場で言っていただき、一歩前進することが出来、ありがとうございました。細かいことになるのですが、この前報告された調査研究は、我々の目で見ると問題があると思います。補足説明にあるように、報酬額が低く報告されており、実態を表わしていないので、使う側から言えば問題だと思っています。

<図友連>

単純に言いますとこの今ここに出ている金額では実際に図書館協議会を開く予算が立てられないということで、果たしてこういった調査のやり方が妥当なのかというところです。そもそも図書館協議会の報酬額そのものを調査していただければそれで平均額というのがわかって、より参考になるものが出るはずで、こういった調査で、報酬額の平均が出ていないということに、最初は我々の中でもなかなかそういったことが、出てるに違いないというふうに思っていたところが、よく読んでもそこは出ていない。ということで、実際の報酬よりも低いものしか出ていないと。もう一点つけております要望書の説明の2ページ目の裏側のほうに。

<図友連>

少し詳しく補足していますのでご覧ください。図友連はこれまで図書館協議会の調査をお願いし、今回レポートが出てきました。調査の目的は図書館協議会をより良くすることです。市民参加による調査の目で見ると、違和感がありましたので、補足説明をしました。例えば委員報酬の平均額は、トータル額を委員数で割ったりして、お金もらっていない委員もいるのにおかしいと思いました。調査の目的が何だったのか気になっているので、誤解を与えないように文科省から調査会社にご指導をお願いしたい。次の調査の時はしっかりやってほしい。図友連も各会員の協力を得て、図書館協議会の実態調査と課題のレポートを作っておりますので、参考資料として提供するつもりです。

<図友連>

ちょっと念のため、確認させていただきたいのですが、このような項目を出すようにということを文科省のほうから出されたのではなくて、私なんかが思うには、調査の委託先のほうがこういう数値で出してきたということだと考えているのですが、そういうことでよろしいでしょうか。文部省のほうでこの数字が必要だという、だからこれで出せといったことではないと。

<文部科学省>

本省としては項目として確認したうえで調査しているものです。

<図友連>

この調査なんですけれど、私は基本的に欠陥があるというか、なんでこんな調査をしたのかというのがあるんです。調査項目ということではいいのですけれども、調査の手法に問題がある。ひとつは回収率ですよね。回収率が4分の3程度ということだったと思うのですけれど、例えばTRCじゃなくて図書館協会に調査を委託すれば、図書館協会の年間統計の回答率は100パーセント近くあるわけですが、この調査は低い。この約75パーセントから他の25パーセントを類推し、全体を把握できるのかというとできないということが一つ。これは、値段との関係で回答しなかったところに二回も三回も督促をやらなかったということでしょうが。それより大きいのは集約の問題で基本的に欠陥があることです。調査を見て最初に驚いたのは、東京23区の図書館協議会の件数が9とあったことです。これで驚いて各区に問い合わせをしてみたら、やはり図書館協議会があるのは1区で、杉並区しかないのです。じゃなんでこんな9になったのかということですが、調査全体も見て考えたのですけれども、これは杉並区の図書館がそれぞれ回答しますので、9の地域館があると回答したものを集計して9にしたと思われます。調査全体も同じ手法によると思うのです。例えば、貸出数とか資料費とかそれぞれ各館ごとについてるから、回答を足しあげて回答館数で割れば1館当たりは出るかもしれません。しかし、各館の固有でないもの、図書館協議会や図書館政策など基本的に各自治体ごとに持つものを、こういったものを持ってますかと各館に聞いたら、複数館を持つ自治体では実数の数倍になって、それを集計すればとんでもない数値が出てきます。調査をおこなうにあたっての基本的なことを理解しない調査となっています。

<図友連>

ここらへんは、細かく言うとキリがありません。私は、指定管理の大手の会社がこの調査を請け負った点が気になり文科省に問合せて調べたところ、オープンテンダーで決めたので公平でした。しかし出てきた報告書が、本当に図書館協議会を良くしようというための資料ではなく、細かく読めば、けしてマニアチックな指摘をしているわけではなく、ただ単に調査をちゃんとやりました、これは調査会社の責任ではなく、責任は文科省にありますと言われてしまう疑問点が随所にありました。文科省の人がどういうチェックをやったのか、市民参加の一番大事な図書館法に規定された図書館協議会の実態調査なのに残念です。そういう調査をしたことを反省していただいてもう一回やり直してほしいというのが我々の要望であり、その協力はちゃんとやります。その部分の細かいところの事例を二つくらい補足説明で述べています。大変失礼ですけれど、久保さんと楠さんとで、しっかりともう一回見直してくださるようお願いします。

<文部科学省>

ご要望として、報告書のほうは今一度、確認しておきます。

<図友連>

お願いします。以上が二番目です。では三番目お願いします。

<文部科学省>

公立図書館の補助金については、平成9年度限り廃止しているが、地財措置については、文科省として、地域の実情を鑑み、増額要望を出しているところです。積算額を明確に示すことは困難であるが、図書館の振興は重要であり、現状は教育格差解消プラン事業を実施しており、図書館でご活用いただく予算がありますので、ぜひ活用いただきたい。

<図友連>

3番目については、日本における図書館のレベルが非常にプアーであることからの要望です。簡単に言えば、日本人は一億二千万人。人口が少なくなるからいいだろうとか言わないで欲しいいのですが、とりあえず現在一億二千万人に公立図書館が約三千館です。つまり4万人に一館しかないのです。経済発展している日本がです。欧米に比べて非常に図書館の数が少ない、しかも地方で格差がある。図書館がなかった時代には、中央政府が、一生懸命いろんな援助策、補助策やってきました。これをもう一度要望したい。図書館振興を目指す時代は、文科省の図書館振興係の方にいろいろお願いしたら、私どものミッションは図書館振興で同じである。ただ基本方針が出ていないから、難しい。国会議員さんにお願いして、図書館の在り方を根本から考える委員会を作ろうとなりました。現在は、じり貧になってしまうのではないかと心配しています。できない理由は沢山ありますが、どうすれば出来るかを共に考えましょう。その一つの要望が、3番目で、地方交付税がいまのところ一番簡単だからというので総務省と連携してお願いします。別の手段として文科省の中で、社会教育とは何かから始めることもあると思います。

<図友連>

では4番目をお願いします。

<図友連>

時間がありません。ではあと数分。回答だけ、4番と5番一緒にお願いします。

<文部科学省>

図書館の所管が教育委員会であることを基本とすることについては、現在まさに公立社会教育施設全体について、地方公共団体の判断をもって条例で地方公共団体の長が所管できることも可能とするような要望があったところ。社会教育施設は従来から、地域における学習ニーズに応える拠点として機能してきたことに加えて、地方活性化やまちづくり等の機能も重要だと考え、ワーキンググループを生涯学習分科会の下に設置し、専門的な検討をしていただいているところです。ワーキンググループの議論をふまえて、社会教育施設がさらに活性化して、いきいきとしていただけるように進めていくということを考えております。5番目については、社会が急速に変化している中で、社会教育の重要性が一層高まっていると認識しており、今回の組織改編も、局課を超えてより一層広く社会教育の推進を図ろうというものです。既にご存知かと思いますが、総合教育政策局として、社会教育を中心とした生涯学習政策を担う課を3課設けようとしております。生涯学習推進課、地域学習推進課、男女共同共生学習推進課という3課を考えています。なかでも人口減少等の昨今において、活力ある社会を持続可能なものにするには、地域における学びを推進するために地域学習推進課というものを作ろうとしているところです。地域学習推進課は、青少年教育や家庭教育支援も含みつつ、学校教育と社会教育の連携協働をさらに進め、地域の課題解決も含めた地域における学習を推進することを考えています。組織再編後にはいろいろな課が社会教育を担当し、ウイングを広げていくというイメージを持っています。さらに、総合教育政策局に新しく社会教育の振興を統括的に担うということが名称上明らかな、責任あるポストを配置する予定です。

<図友連>

ありがとうございました。

(本報告書は2018年5月29日に文部科学副大臣宛に提出した「公立図書館の振興を求める要望書」への回答の位置づけとなる文書です。)

※本報告書のオリジナルには文中に図友連側の個人名が記載されておりますが、個人情報保護の観点から個人名に当たる部分について一部編集しています。ご了承下さい。

>> 【2018.5.29】文部科学省事務方面談報告書(PDF)

>> 【2018/5/29】公立図書館の振興を求める要望書(文部科学省宛)

【2018.5.29】丹羽文部科学副大臣面談報告書

日時:平成30年5月29日 11:00~11:20
場所:丹羽秀樹文部科学副大臣室
面談者:丹羽秀樹文部科学副大臣
<図友連>代表以下8名

<図友連>
要望書を手交し限られた時間なので要望項目1~5の要点だけ述べます。毎年要望をしてきており、少しずつ改善されてきていることに感謝するとともに、図書館を取り巻く環境はさらに厳しくなっています。本来は地方自治体が主体的に取り組む課題ではありますが、ナショナルミニマムの観点から、文科省の施策を期待したい。

昨日、図友連の総会があり、全国から図書館の応援団が集まり、図書館の振興・発展に関して、地元で努力しています。

<丹羽副大臣>
図書館は、地域における生涯学習、社会教育推進のための重要な拠点です。各地域で図書館の重要性についての認識が一層深まり、学びの場が充実するよう、取り組んでいきたいと思います。

>> 【2018.5.29】丹羽文部科学副大臣面談報告書(PDF)

>> 【2018/5/29】公立図書館の振興を求める要望書(文部科学省宛)

 

【2018/5/29】公立図書館の振興を求める要望書(文部科学省宛)

平成30年5月29日

文部科学大臣 林 芳正 様

図書館友の会全国連絡会 代表 福富洋一郎
(住所等連絡先は省略)
その他賛同90団体

公立図書館の振興を求める要望書

私たちは公立図書館の振興発展を願い、全国各地で活動を行っています。国には公立図書館の振興について毎年要望をしてきました。この要望を真摯に受け止め、ご尽力いただいていますことに、心からお礼を申し上げます。

現在、地方公共団体は財政が厳しいため資料費などが削減されているところが多く、また、指定管理者制度導入はサービス低下をもたらし、公立図書館は疲弊し、困難に直面しています。

国が、地方公共団体の図書館の振興、発展のための施策を行うことが求められています。

今回、大きく5つの課題について次のとおり要望します。

ご多用のところ恐縮ですが、6月末日までに図書館友の会全国連絡会に文書でご回答ください。

1 公立図書館の管理運営を指定管理者制度の対象とする施策、誘導助言などをしないでください

(1) 指定管理者制度を導入した図書館の調査を実施して、問題点も含めて実態を明らかにしてください。

(2) 公立図書館の建設、運営などの計画に指定管理者制度導入が構想されている場合は、補助金、起債許可の対象としないよう各省庁に徹底してください。

2 公立図書館に図書館協議会の設置を促進し、その活動を活発にする施策などをしてください

(1) 図書館協議会の調査を実施して、実態と先進事例を明らかにし、設置を促進してください。貴省の委託研究報告書平成27年度「公立図書館の実態に関する調査研究」では図書館協議会委員報酬の平均額が算出されていません。報酬額を明らかにする調査を行ってください。

(2) 図書館協議会委員の任命に、いわゆる公募枠を設ける具体的な奨励策を採ってください。

(3) 各地の図書館協議会が連絡、提携する組織を設置するよう働きかけてください。

3 地方交付税の図書館経費の積算内容を豊かにし、公立図書館への補助金を措置してください

(1) 図書館経費の積算額を明確に示してください。平成28年度から市町村の図書館協議会の地方交付税措置がされましたが、さらに充実してください。また、図書館経費に係る費目をすべてにわたって積算するようにしてください。

(2) 図書館法第20条に基づく補助金を措置し、図書館建設や移動図書館の設置、専門職員の確保養成などの図書館の振興発展の基盤整備を図ってください。

4 図書館の所管は教育委員会であることが基本となる施策を進めてください

首長部局へ所管を移管することは教育機関である図書館の機能を変質させます

5 社会教育を地域学習に集約しないでください

貴省では組織改編で社会教育課を地域学習推進課とするように検討されていますが、現在の社会教育の名称を残し、社会教育行政に独自の役割があることを明確に示す施策を進めてください。

連絡先 図書館友の会全国連絡会事務局長 船橋佳子(住所等連絡先は省略)

※代表および事務局長の住所等個は個人情報保護の観点よりホームページでの記載は省略させていただきます。ご了承下さい。 

>> 公立図書館の振興を求める要望書(文部科学省宛)(PDF・賛同団体一覧/添付資料付き)

【2017/5/22】公立図書館の振興を求める要望書(文科省宛)

平成29年5月22日

文部科学大臣 松野博一 様

図書館友の会全国連絡会 代表 福富洋一郎
(住所省略)
その他賛同104団体

公立図書館の振興を求める要望書

私たちは公立図書館の振興発展を願い、全国各地で活動を行っています。国に対しても公立図書館の振興について毎年要望をしてきました。この要望を真摯に受け止め、ご尽力いただいていますことに、心からお礼を申し上げます。

現在、地方公共団体には財政の厳しいところが多く、資料費などの削減や指定管理者制度導入による公立図書館の民営化が進むなど、公立図書館は疲弊し、困難に直面しています。

国が、地方公共団体の図書館の振興、発展のための施策を行うことが求められています。

今回、大きく4つの課題について次のとおり要望します。

ご多用のところ恐縮ですが、6月末日までに図書館友の会全国連絡会に文書でご回答ください。

1 公立図書館の管理運営を指定管理者制度の対象としないでください

(1) 指定管理者制度を導入した図書館の調査を実施して、問題点を明らかにしてください。

(2) 公立図書館を指定管理者制度の対象としない施策を実施してください。

2 公立図書館に図書館協議会の設置を促進するとともに、その活動を活発にしてください

(1) 図書館協議会の調査を実施して、実態を明らかにしてください。

(2) 図書館協議会委員の任命について、いわゆる公募枠を設けるよう、法改正等の措置をしてください。

3 公立図書館に補助金を実施してください

図書館法第20条に基づいて公立図書館に補助金を実施することによって、図書館の建設や移動図書館車の設置、資料費や人件費の増額を可能にして、図書館サービスを充実できるようにしてください。

4 公立図書館が文教施設の運営権の対象ではないことを明らかにしてください

文教施設の運営権については、指定管理者制度と同様に、公立図書館になじまないものです。公立図書館が文教施設の運営権の対象ではないことを明らかにして、自治体に周知を図ってください。

連絡先  図書館友の会全国連絡会事務局長 船橋佳子
(住所・連絡先省略)

※代表および事務局長の住所等個は個人情報保護の観点よりホームページでの記載は省略させていただきます。ご了承下さい。

>> 【2017/5/22】公立図書館の振興を求める要望書(文科省宛):PDF 賛同団体一覧付

【2016年5月24日】公立図書館の振興を求める要望書(文部科学省宛)

平成28年5月24日

 文部科学大臣 馳 浩 様

図書館友の会全国連絡会  代表 福富洋一郎
(住所省略)
その他賛同88団体

公立図書館の振興を求める要望書

私たちは公立図書館の振興発展を願い、全国各地で活動を行っております。また、国に対しても公立図書館の振興について毎年要望してまいりましたが、この要望を真摯に受け止め、ご尽力いただいておりますことに対し心からお礼を申し上げます。

今日、地方公共団体の財政悪化が引き続く中で、資料費などの図書館経費削減、また、経費削減のための指定管理者制度導入など公立図書館運営の民営化が進み、公立図書館は疲弊し、困難に直面しているように私たちは感じております。

我が国の公立図書館数は2270館(平成7年度)から3241館(平成27年度)へと、1千館近い館数の増がありました。このことは大変喜ばしいことですが、この5年余り頭打ちの状態です。その内情を見ると、図書館の貧しさが進行しているように見えます。公立図書館総体の資料費予算額は321億円(平成17度)から291億円(平成27年度)へと減少し、1館当たりの資料費予算額は1096万円から897万円にまで落ち込みました。

職員数は、正規雇用は1万4206人(平成17年度)から1万485人(平成27年度)に26%減少し、一方、非正規雇用の非常勤・臨時職員(年間実働時間1500時間を1人として換算)は、1万3257人(平成17年度)から1万6575人(平成27年度)に25%増加しました。しかし、この間に最も変化したのは、民営化された図書館で働く職員(年間実働時間1500時間を1人として換算)で、2358人(平成17年度)から1万666人(平成27年度)と、4.5倍に急増しました。非正規職員のほとんどが短時間勤務、1年有期雇用、最低賃金に近い賃金で働いています。図書館運営の要となるべき図書館職員が不安定雇用、低賃金の職員に置き換えられ、図書館を支える人材を育成する基盤は崩壊しつつあるように見えます。

これら公立図書館の貧困化を反映して、公立図書館の貸出総数は平成22年あたりから後退し始めるという事態が起きてしまいました。平成22年度に7億1647万点あった貸出総数は平成26年度には6億9065万点に、2600万点近くも減じました。(統計数値は日本図書館協会の調査による)

これまで我が国の公立図書館は、ゆっくりとしたペースであったものの着実に発展を続けてきました。それは、昭和25年の図書館法の成立から現在に至るまで、多くの人々の努力の積み重ねによるものと考えています。それでもG7と呼ばれた国々の中で格段に立ち遅れている実態は広く知られており、国民としてはとても歯がゆいことです。しかし、G7 の国々においても、国や地方、市民、図書館員などが、長い年月をかけて築きあげたものであり、この努力を抜きにして、図書館の発展はないと考えます。市民が自ら調べ、考え、判断して課題を解決していくための地域における資料・情報の拠点として、民主主義社会を支える根幹となる図書館はそのようにして生まれてくると考えます。

現在の公立図書館はとても看過できない状況にあります。国が、今日の状況に照らして、地方公共団体の図書館の振興、発展のための施策を行うことが求められています。今回、大きく2つの課題について下記の通り要望いたします。ご多用のところ恐縮ですが、6月末日までに図書館友の会全国連絡会代表宛に文書でご回答をお願いします。

1.公立図書館の管理運営を指定管理者制度等民営化の対象から除外してください

平成20年6月、社会教育法等の改正時、衆議院文部科学委員会が「人材確保およびその在り方について、指定管理者制度の導入による弊害についても十分配慮し、検討すること」、また参議院文教科学委員会が「人材確保およびその在り方について検討するとともに、社会教育施設の利便性を図るため、指定管理者制度の導入による弊害についても十分配慮して、適切な管理運営体制の構築を目指すこと」の附帯決議を行い、渡海文部科学大臣(当時)から「公立図書館に指定管理者制度はなじまない」との国会答弁がありました。

これらの附帯決議については、附帯決議冒頭において「政府及び関係者は特段の配慮をなすべきである」と書かれています。しかし、これまでの8年間、それらに対応した施策が行われたようには見えません。この間、これらの警鐘を省みることなく、指定管理者制度導入など図書館の民営化を強引に進める地方公共団体は後を絶ちません。しかも住民には十分な説明がないまま、今も民営化が進んでいます。

平成27年8月、指定管理者制度導入の成功例として全国的に喧伝された九州の都市において、大量の中古書が購入されていたことが発覚し大きな問題になりました。続いて9月、同一の民間事業者が指定管理を受けた関東の都市においても、不適切な蔵書購入が問題となり、図書館としての社会的使命を果たすよりも、自社の利潤拡大を最優先させていることが、多くの人の目の前に明らかになりました。私たちは、本の流通に関係する業者が指定管理者になり、本の選定・購入権を委ねれば、営利を優先した資料の選定・購入が起きるだろうと危惧してきましたが、問題の一端が現れたと考えています。

以上のことから私たちは下記3点を要望します。

(1)平成27年11月、総務省は「経済・財政一体改革の具体化・加速に向けた地方行財政の取組について」の中で、図書館等の教育機関に平成29年度以降トップランナー方式導入を検討すると記しました。トップランナー方式を導入すれば、地方交付税の中の図書館算定分が削減され、図書館への指定管理者制度導入が促進されてしまいます。経費削減と引き換えに図書館の設置目的が損なわれることのないように、図書館にはトップランナー方式を導入しないように働きかけてください。

(2)当面、公立図書館を所管する文部科学大臣として、公立図書館の振興を図るために、指定管理者制度について、平成20年の文部科学大臣答弁を超える表明を行ってください。また、公立図書館を指定管理者制度の対象から除外する施策を実施するようにしてください。

(3)指定管理者制度を導入した図書館の実態を調査し、その問題点を明らかにし、適切な管理運営体制を構築するための施策を講じてください。

2.公立図書館に図書館協議会を設置する法改正を行ってください

図書館協議会に関し平成27年5月に提出した私たちの要望に対して、ご尽力いただきましたことに感謝申しあげます。改めて申し上げるまでもなく、図書館法に規定する図書館協議会は、公立図書館がその地域に即したサービス・活動を展開するために必要不可欠な制度です。しかし、任意設置であるために設置しない市区町村が多数あり、また、類似の組織を設置し図書館協議会の肩代わりをさせるなど、図書館協議会の重要性が十分に認識されていないのは残念なことです。

先ずは国において全国の図書館協議会の現状をしっかりと把握し、図書館協議会が図書館の振興発展に力を発揮できるようにするための有効な施策を行ってください。

この図書館協議会に関し、私たちは下記3点を要望します。

(1)図書館法第14条第1項「公立図書館に図書館協議会を置くことができる。」を「公立図書館に図書館協議会を置く。」に改正して下さい。また、図書館協議会委員の任命はいわゆる公募枠を設ける法改正等の措置を行ってください。

(2)地方交付税措置に関し、市町村立図書館の図書館協議会委員の報酬に関して、都道府県立図書館と同様に積算根拠に明記することについて、総務省とともに引き続き取り組んでください。

(3)平成27年度実施の「公立図書館の実態に関する調査研究」のとりまとめをなるべく早く公開してください。

以上

 連絡先  図書館友の会全国連絡会事務局長 船橋佳子

※個人情報保護の観点より事務局等の連絡先はホームページでは非公開とさせていただきます。お問い合せは図友連HPメールフォームよりお願いいたします。

 >> 【2016年5月24日】公立図書館の振興を求める要望書(文部科学省宛・賛同団体一覧付PDF)