「指定管理者制度」タグアーカイブ

【2018年1月1日】パンフレット「ツタヤ図書館」の“いま”改訂版 発行

図書館友の会全国連絡会では、『「ツタヤ図書館」の“いま”』改訂版パンフレットを作成いたしました。

初版はこちらからご覧ください。

この「ミニパンフレット」の趣旨

○まずは知ろう
物議をかもす「ツタヤ図書館」が全国にできようとしています。「ツタヤ図書館」の論争は図書館としてのあり方を超え、地方自治そのものを問うまで発展しています。
この小冊子は、「ツタヤ図書館」の現状を簡単にお伝えすることで、疑問点・問題点を理解する糸口になることを目的としています。

全文PDFを公開しています。本文書の趣旨をご理解の上、当会の著作権を尊重した適正なご利用をお願いいたします。

>> 「ツタヤ図書館」の“いま” 改訂版 (全文PDF)※公式サイトへ

「ツタヤ図書館」の“いま” 改訂版 出典リンク集

※〔注1・2〕【番号】は、それぞれパンフレット中の注記および章番号です。本文も併せてお読み下さい。

【1】
◯『日本の図書館 統計と名簿』(日本図書館協会図書館調査事業委員会編/発行:日本図書館協会)

○武雄問題文書館?資料室

◯ツタヤ図書館関連メディア報道一覧

【2】
○たけおポータル 予算・財政状況

○武雄市図書館・歴史資料館を学習する市民の会

○武雄市歴史資料館

○武雄市図書館

◯武雄市定例教育委員会(H29.3.30)会議録
(議事録のP12に、レンタルコーナーと学習室に関する記録があります。)

◯武雄市図書館レンタルコーナー31日閉鎖 2017年05月31日

◯武雄市図書館 館内マップ

◯武雄市図書館・歴史資料館 利用者アンケート結果を公表2017年07月21日(金)

◯武雄市図書館DVDコーナー、市が返却要請へ2016/12/13

◯平成28年12月武雄市議会定例会一般質問 12月13日

◯平成28年12月武雄市議会定例会一般質問 12月14日

【3】
◯中核市で初、ツタヤ運営CCCが指定管理者候補者に 新和歌山市民図書館【2017.12.1】

◯和歌山市駅に直結、「ツタヤ図書館」開館へ 最大規模【2017.12.1】

◯JR延岡駅前にTSUTAYA運営の市複合施設、再来年3月オープン【2016.7.20】

◯高梁市図書館オープン 【2017年2月4日】

◯ツタヤ図書館、宮城にも 多賀城市が新設、運営委託へ 2013年05月25日

◯第二次多賀城市立図書館基本計画、多賀城市立図書館移転計画

◯TSUTAYA図書館に「NO!」 愛知県小牧市の住民投票で反対多数 2015年10月04日

◯ぬぐえぬ不安、深まらぬ議論 2015/10/9

◯新図書館は直営 新方針案 名鉄小牧駅前に建設 /愛知 毎日新聞2017年4月28日

◯ツタヤ図書館「住民投票を」周南市、署名活動へ 2015年11月08日

◯【TSUTAYA図書館】山口県周南市に住民投票を請求へ 8737人の署名 2016年01月12日

◯2016.2.17 ツタヤ図書館問題 周南市が是非問う住民投票条例案 反対派の直接請求受け

◯住民投票条例案否決で請求団体代表「市民の声、無視に憤り」 建設巡り市議会 /山口 毎日新聞2016年2月23日

◯ツタヤ図書館 武雄など全国連絡会発足 2016年03月26日

◯『「公募もせずCCCの指定管理を決めたのは誤りだった」と指摘したのに対し(中略)
教育長は「駅前再開発などまちづくりと一体で考え、選んだ。議会の議決など手続きも適切」との答弁(毎日新聞 2015年10月15日地方版)』

◯平成27年第3回多賀城市議会定例会会議録(第6号)
平成27年10月14日(水曜日)

【4】
◯武雄市図書館リニューアル4年 「知の拠点」の視点で検証を 2017年06月02日

◯CCC運営の武雄市図書館 来館5.4%減68万人
16年度 注目落ち着き、登録更新せず

◯岡山・高梁市図書館が年間目標来館者数20万人達成 2017年05月20日

◯高梁市「平成29年第1回 3月定例会-03月08日-03号」P159,P160
「純粋に図書館の利用者数、これを把握することができないだろうか。」との質問に対し教育次長が「純粋な図書館への入館者のカウントでございますが、これにつきましては正直なところできかねております。」

◯「高梁市教育委員会 総合教育会議 会議録」の「総合教育会議録」P7
1日平均の入館者数2,193人に対し、1日平均の貸出冊数が764冊
(ほか、図書館関連記事は、総合教育会議資料P9、会議録P3)

◯<ツタヤ図書館>開館1年 利用者150万人超 2017年03月21日

◯平成27年 多賀城市教育委員会第11回定例会会議録
「来館者数 のカウント等のために設置するICケ?ートを表しています。これは、A棟の 玄関となる東側と北側の2か所に設置します。
A棟は図書館と商業施設を一体利用することによるそれそ?れの強みを活か した相乗効果を狙い、図書館エリアと商業施設エリアは複数個所て?自由に行 き来することか?て?きることとしています。
このため、図書館入館者数のみのカウントは行わす?、図書館運営の成果につ いては、入館者数の多寡で図るのて?はなく、現在の図書館て?の課題となって いた市民利用率の向上なと?によって測定することとしています。」

◯「昨日は中心市街地活性化対策特別委員会の傍聴に出てました。」

◯駅ビル掲示「周南市立駅前図書館」、名称再考求める決議

◯報告せず“徳山”削る 2017年08月16日

◯市民と「共に」決めよう 2017年08月21日

◯たけおポータル 予算・財政状況
「「予算」の各年度当初予算」より

◯図書館年報(海老名市)《平成28年度版》
4.図書館経費
(2)当初予算推移

◯多賀城市 予算
「各年度「当初予算」内 予算説明書関係資料
多賀城市一般会計予算説明書(歳出編2・第8款?第14款)」

◯高梁市
一般会計予算書

◯周南市の予算について
各年度の「一般会計予算に関する説明書」内「土木費、消防費、教育費、災害復旧費、公債費、予備費」

【5】
◯海老名「ツタヤ図書館」70点 リニューアル1年で教育長

◯武雄市「こども図書館」CCCが運営 2017年02月23日

◯「武雄市こども図書館の建設がスタート!」

◯武雄市こども図書館がオープン!見どころをご紹介!

◯武雄市こども図書館がオープンしましたよ!(市の広報番組「市役所だより」より)

【6】
○「武雄図書館リニューアル時の資料選定にみる指定管理者制度のagencyproblem」(8/5)

○「10年以上前のExcel本や「公認会計士受験本」・・・ 武雄市図書館はTSUTAYAの「在庫処分」なのか」(8/12)

○【武雄市図書館選書】市教委「図書購入費を削り、本の落下防止対策費に」樋渡前市長は「関知せず」

○東野圭吾の小説『手紙』は手紙の書き方コーナーに 海老名TSUTAYA図書館の怪

◯〔注1〕議会リポート(図書館問題速報(第2弾)山口良樹後援会発行)

◯2016.07.03 ツタヤ図書館、ついに不信強める市が大量「古本」選書を拒絶!CCC関連会社から大量購入

◯2017.01.14 ツタヤ図書館 古本を市場価格の9倍で大量購入の疑い…1冊ごとの価格精査せずどんぶり勘定

◯2017.08.06 ツタヤ図書館、古い本を大量に「新刊」として定価で購入の可能性

◯ツタヤ図書館、ダミー本3万5千冊に巨額税金…CCC経営のカフェ&新刊書店入居 2017.03.18
↑この記事を裏付ける議事録の記録「インテリアとして、洋書やダミー本を置く」
◯平成28年10月25日 中心市街地活性化対策特別委員会-10月25日-01号 P.2 ◎ 中心市街地整備課長(野村正純君)

◯平成28年11月 第6回臨時会-11月01日-01号
P.5 ◎ 中心市街地活性化対策特別委員長(清水芳将議員)

◯ツタヤ図書館、お飾り用の読めない洋書購入に巨額税金投入…高さ9mの棚に固定 2017.04.22

【7】
◯「俺らの持ち味は独自分類だから(週刊東洋経済2015.10.31)」

【8】
◯武雄市図書館 よくある質問 利用カードについて

◯2016.03.27 ツタヤ図書館、税金を使ってTカード会員勧誘…貸出カード作成者に勧誘DM

◯「図書館業務の民間委託についての提言」

◯2015-02-28 武雄市の小学校で図書利用カード(含むTカード)が一斉作成されることの違和感

◯2016.04.06 ツタヤ図書館、小中学校で実質的なTカード勧誘活動を展開…教師は説明受けず憤慨

◯ツタヤ図書館、利用者にTポイント付与で波紋…CCCを選定した教育委員長が館長に天下り 2017.03.07

◯ツタヤ図書館、利用者にTポイント付与&会員情報をCCCへ送信が発覚…市議会に波紋 2017.03.30

◯ツタヤ図書館、市が否定した利用者へのTポイント付与を実施…税金でCCCへの利益供与に該当か 2017.04.17

◯議会通さずのTポイント付与考えなおさないの?

【9】
○文化通信 2015年10月26日(立ち読み)

○CCC事業概要

○TRC-運営実績

◯〔注2〕図書館総合展「”武雄市図書館”を検証する」全文(樋渡啓祐市長、糸賀雅児教授、CCC高橋聡さん、湯浅俊彦教授) 激論、進化する公立図書館か、公設民営のブックカフェか?

【10】
◯「CCCに任せると決めたのは市。こっちは任せられた範疇で運営している。市民にも文句を言える仕組みがある。(週刊東洋経済2015.10.31)

【11】
◯【新武雄市図書館】高層/巨大書架の考察

【参考】
○CCCの運営する図書館(通称「TSUTAYA 図書館」)に関する問題についての声明

○カフェのある図書館マップ(東日本版・西日本版)

○図書館と大型書店を融合した文化・交流施設『OKEGAWA honプラス+』

○学校図書館の整備充実に関する調査研究協力者会議

◯「天下り」「露骨」との声続出! 樋渡啓祐・前武雄市長がCCC子会社ふるさとスマホ社長就任 DATE:2015.07.29

◯衝撃事実発覚 あの樋渡前武雄市長がツタヤ関連企業に天下り! 2015.8.12

◯2016.02.06 ツタヤ図書館、市側の元図書館協議会会長がCCC天下り疑惑…新館長に就任

◯2016.02.15 ツタヤ図書館、市から「天下り入社」疑惑の新館長を直撃!「市長から声かけられた」

◯【TSUTAYA図書館】多賀城市立図書館の館長、「健康上の理由」で辞職へ  2016年10月26日

◯多賀城「ツタヤ」図書館、館長に前多賀城中学校長 2017年4月11日

◯2016.11.17 ツタヤ図書館、強引にCCCへ委託先決めた市教委委員長が新館長就任か…再び天下り人事疑惑

◯ツタヤ図書館、利用者にTポイント付与で波紋…CCCを選定した教育委員長が館長に天下り 2017年3月7日

 

※ニュースサイトなどは予告なしにURLの変更やページが削除される場合があります。

【2017/5/22】地方自治を支える公立図書館の振興を求める要望書(総務省宛)

平成29年5月22日

総務大臣 高市早苗 様

図書館友の会全国連絡会 代表 福富洋一郎
(住所省略)
その他賛同104団体

地方自治を支える公立図書館の振興を求める要望書

 私たちは公立図書館の振興発展を願い、全国各地で活動を行っています。国に対しても公立図書館の振興について毎年要望をしてきました。この要望を真摯に受け止め、ご尽力いただいていますことに、心からお礼を申し上げます。

特に平成28年は、市町村立図書館の図書館協議会経費を地方交付税の積算根拠にしていただき、また、公立図書館を「トップランナー方式」による指定管理者制度導入の検討対象から除外すると表明していただき、感謝します。

現在、地方公共団体には財政の厳しいところが多く、資料費などの削減や指定管理者制度導入による公立図書館の民営化が進むなど、公立図書館は疲弊し、困難に直面しています。

国が、地方公共団体の図書館の振興、発展のための施策を行うことが求められています。

今回、大きく2つの課題について次のとおり要望します。

ご多用のところ恐縮ですが、6月末日までに図書館友の会全国連絡会に文書でご回答ください。

 

1 指定管理者制度を公立図書館に誘導する施策は直ちに止めてください

貴省が公立図書館を「トップランナー方式」から除外すると表明したときの参考資料に示していることからも明らかなように、公立図書館に指定管理者制度はなじまないものです。

指定管理者制度を公立図書館に誘導する施策は直ちに止めて、公立図書館の発展を促進してください。

2 地方交付税の図書館経費の積算内容を豊かにしてください

貴省には平成28年から市町村立図書館の図書館協議会の経費についても地方交付税の積算根拠に明記していただいたところですが、多くの図書館協議会では、予算の制約により会議の回数や委員の人数が足りず十分な協議ができていません。また、多くの公立図書館では資料費と人件費が不足しています。図書館サービスが充実されるように、地方交付税の図書館経費の積算内容を豊かにしてください。

連絡先  図書館友の会全国連絡会事務局長 船橋佳子
(住所連絡先省略)

※代表および事務局長の住所等個は個人情報保護の観点よりホームページでの記載は省略させていただきます。ご了承下さい。

>> 【2017/5/22】地方自治を支える公立図書館の振興を求める要望書(総務省宛):PDF 賛同団体一覧付

【2017/5/22】公立図書館の振興を求める要望書(文科省宛)

平成29年5月22日

文部科学大臣 松野博一 様

図書館友の会全国連絡会 代表 福富洋一郎
(住所省略)
その他賛同104団体

公立図書館の振興を求める要望書

私たちは公立図書館の振興発展を願い、全国各地で活動を行っています。国に対しても公立図書館の振興について毎年要望をしてきました。この要望を真摯に受け止め、ご尽力いただいていますことに、心からお礼を申し上げます。

現在、地方公共団体には財政の厳しいところが多く、資料費などの削減や指定管理者制度導入による公立図書館の民営化が進むなど、公立図書館は疲弊し、困難に直面しています。

国が、地方公共団体の図書館の振興、発展のための施策を行うことが求められています。

今回、大きく4つの課題について次のとおり要望します。

ご多用のところ恐縮ですが、6月末日までに図書館友の会全国連絡会に文書でご回答ください。

1 公立図書館の管理運営を指定管理者制度の対象としないでください

(1) 指定管理者制度を導入した図書館の調査を実施して、問題点を明らかにしてください。

(2) 公立図書館を指定管理者制度の対象としない施策を実施してください。

2 公立図書館に図書館協議会の設置を促進するとともに、その活動を活発にしてください

(1) 図書館協議会の調査を実施して、実態を明らかにしてください。

(2) 図書館協議会委員の任命について、いわゆる公募枠を設けるよう、法改正等の措置をしてください。

3 公立図書館に補助金を実施してください

図書館法第20条に基づいて公立図書館に補助金を実施することによって、図書館の建設や移動図書館車の設置、資料費や人件費の増額を可能にして、図書館サービスを充実できるようにしてください。

4 公立図書館が文教施設の運営権の対象ではないことを明らかにしてください

文教施設の運営権については、指定管理者制度と同様に、公立図書館になじまないものです。公立図書館が文教施設の運営権の対象ではないことを明らかにして、自治体に周知を図ってください。

連絡先  図書館友の会全国連絡会事務局長 船橋佳子
(住所・連絡先省略)

※代表および事務局長の住所等個は個人情報保護の観点よりホームページでの記載は省略させていただきます。ご了承下さい。

>> 【2017/5/22】公立図書館の振興を求める要望書(文科省宛):PDF 賛同団体一覧付

【2016/9/27】「豊田市中央図書館に指定管理者制度の導入をしないことを求める陳情書」に対する回答

toyota-shigikai-thinjo-ans20160927(画像をクリックすると拡大します)

>> 豊田市中央図書館に指定管理者制度の導入をしないことを求める陳情書(2016/9/2)

【参考リンク】

>> 『「豊田市中央図書館への指定管理者制度導入計画の凍結・再検討を求める要望書」回答についての質問』に対する回答(2016/8/16)

>> 「豊田市中央図書館への指定管理者制度導入計画の凍結・再検討を求める要望書」回答についての質問(2016/8/5)

>> 「豊田市中央図書館への指定管理者制度導入計画の凍結・再検討を求める要望書」に対する回答(2016/6/30)

>> 豊田市中央図書館への指定管理者制度導入計画の凍結・再検討を求める要望書(2016/6/16)

【2016/9/2】豊田市中央図書館に指定管理者制度の導入をしないことを求める陳情書

平成28年9月2日

豊田市議会
議長 近藤光良 様

陳情者 住 所 (個人情報保護のため省略。原本では記載)
団体名称    図書館友の会全国連絡会
代表者の氏名  代表  福富洋一郎  印

豊田市中央図書館に指定管理者制度の導入をしないことを求める陳情書

【陳情理由(陳情要旨)】

 私たち「図書館友の会全国連絡会」(以下、「図友連」という)は、公立図書館の充実と発展を求めて活動している図書館友の会の全国組織です。私たちは図書館のあるべき姿として、2009年に「私たちの図書館宣言」を発表し、公立図書館の振興・発展のための活動を行ってきました。

この度豊田市が、豊田市中央図書館に指定管理者制度を導入する条例案を議会に上程すると伺い、この条例案に反対します。条例案を議会で審議していないにも関わらず、8月に指定管理者の募集をしたことは、法令違反で不適切な行為です。太田市長に当会から質問状を提出いたしましたが、条例改正手続きを先行しなかった合理的な理由は伺えず、議会軽視と考えます。

ご承知の様に豊田市中央図書館は、図書館法に基づき設置された地域社会の発展になくてはならない大切な教育機関です。図書館は教育委員会の責任で設置し、直接、管理運営されるべきであり、指定管理者制度の導入は公立図書館の基盤を破壊するものだと私たちは考えています。渡海元文部科学大臣、片山元総務大臣、また日本図書館協会は公立図書館への指定管理者制度導入は「基本的になじまない」と述べています。

その理由は、公立図書館の運営を指定管理者が行えば、次に述べる大きな課題が顕在化するからです。指定管理者制度が導入されてから10年になりますが、全国の図書館3,241館の導入率は13.2%(2015年)と他の公の施設に比べ低く、且つ導入後直営に戻した図書館が12館あることが、それを示しています。豊田市にも次に述べる指定管理のデメリットがあると考えます。

1 制度上の課題

  • 指定期間が3~5年間であり、また指定管理者が継続して採用されるとは限らず、安定した長期雇用が保障されません。図書館法に規定された図書館サービスを行うには、司書の専門性と継続性が重要です。そして司書の研修機会の確保が必要ですが、指定管理の図書館ではこの点が大きな課題となっており、豊田市の場合も同様ではないかと考えます。
  • 図書館法第17条には、公立図書館における「無料の原則」が規定されており、指定管理者側の経済利益は、人件費を抑えることにならざるを得ません。そのことにより労働問題が発生しています。豊田市の場合は、指定管理者に特別の経済的利益を与えるのでしょうか。

2 設置者側からの課題

図書館に関する政策立案や図書館サービスなどの立案に当たっては、現場の図書 館員の参加が必要だと考えます。また、公の施設の安全性の確保に関して、指定管理者と地方公共団体との責任分担が明確でなく日常の密接な連携がとれない事例が各地で起こっています。豊田市の場合、教育委員会内に「図書館管理課(仮称)」を設置することでこの課題に対応しようとしていますが、図書館現場の経験のない職員が、指定管理者を適切に管理が出来るとは思えません。

3 利用者側からの課題

  • 図書館の利用者にとって図書館法第3条に定める図書館サービスを受けるためには、所蔵資料を把握し、地域事情にも精通し、資料の専門的な知識とともに経験を蓄積している司書の存在が不可欠です。指定管理の場合は継続的な契約でないために、利用者の求める図書館サービスを受けることが出来なくなると考えます。
  • 地方公共団体の設置する図書館は、地域社会の発展を目指し住民の知る権利を保障し、必要な資料や情報を提供する大切な役割を担っています。集客や賑いを求めることが第一の目的ではありません。豊田市は、この対策を指定管理者制度の導入に求めるのではなく、図書館の利用者数、貸出数の課題の要因をさらに分析し、例えば開館時間の延長は、直営でも出来るので他の都市における成功例を学び、直営での図書館サービス向上を目指していただくことが必要です。
  • 指定管理者に起因する個人情報に関わる出来事が散見されているので、豊田市も指定管理者制度導入により利用者の秘密が守られるか懸念されます。

以上指定管理者制度導入に関しての反対理由を述べましたが、「豊田市中央図書館運営基本方針」に示された「基本理念」に向かって、豊田市は、直営で、引き続き図書館サービスの充実を図っていただくよう、また議会はそれをきちんとチェックし、市民の代表として図書館を支援していくよう陳情します。

【陳情事項】

  • 豊田市中央図書館に指定管理者制度の導入をしないこと。
  • 図書館サービスを充実させること。

 以上

>> 豊田市中央図書館に指定管理者制度の導入をしないことを求める陳情書(PDF)
【参考リンク】

>> 『「豊田市中央図書館への指定管理者制度導入計画の凍結・再検討を求める要望書」回答についての質問』に対する回答(2016/8/16)

>> 「豊田市中央図書館への指定管理者制度導入計画の凍結・再検討を求める要望書」回答についての質問(2016/8/5)

>> 「豊田市中央図書館への指定管理者制度導入計画の凍結・再検討を求める要望書」に対する回答(2016/6/30)

>> 豊田市中央図書館への指定管理者制度導入計画の凍結・再検討を求める要望書(2016/6/16)